「awakening」とRoger Linnのお話 ~ R.I.P.佐藤博 ~

こんにちは、スタッフ髙橋です。

本日10月26日は佐藤 博氏の命日です。

「awakening」はきっとみなさま1度は聴いたことのある名盤だと思います。

個人的には邦楽で1番好きなアルバムTop10を作ったら絶対に入れたい一枚です。

本当にかっこいいですよね。

1982年リリースの作品なので一昨年が40周年でした。

カラーヴァイナルのアニバーサリー版が発売され、
Disc1は透明水色、Disc2は透明という何とも愛おしい製品でした。

このアルバムを初めて聴いた時、楽曲のかっこよさや、鍵盤のボイシング、
フレージングはもちろんのことですが、ドラムが打ち込みだというを知ってびっくりした覚えがあります。

80年代初頭に打ち込みが使われてる作品はもちろんたくさんありましたが、
ここまで人間ぽいドラムの打ち込みは他にないですよね。

全編Roger LinnのLM-1を使用したということですが、
この機材との出会いがアメリカから日本に帰るきっかけとなったそう。

佐藤氏についてはみなさんもうよくご存知だと思いますので、
今日はRoger Linnのお話をしようと思います。

Roger Linn氏は1979年にAlex Moffett氏と”Linn Moffett Electronics”を立ち上げます。

程なくして”Linn Electronics”に改名しますが…。

そして翌1980年に世界で初めてデジタルサンプリングを使用したリズムマシンである
“LM-1″が誕生します。

セッションドラマーのArt Wood氏のドラムの音がサンプリングされているそうで、
サンプルレートは8bit/28kHzでした。

これがなかったら今の音楽シーンは大きく変わっていたことでしょう。

その後もリズムマシンの名機をたくさん生産して行ったのですが…

時代を変えたものといえばやっぱりこれ。

Akaiと共同開発した”MPC60″です。

これ無くしてヒップホップは進化しなかったはず。

MPC60 MkIIに続く3代目として誕生したMPC3000はJ Dillaにも愛用されました。

最後にギターに関連するものといえばこちら。

AdrenaLinnです。

リズムマシンとアンプモデラー入りのマルチエフェクターなのですが、
かなりのビッグネームたちとの共作です。

・Dave Smith (代表作 : Sequential Prophet-5)
・Tom Oberheim (代表作 : Oberheim OB-X)

ちょっとお手伝いを頼んだそうですが何と豪華な…

こちらのエフェクターはJohn Mayerの「Continuum」収録の楽曲で使用されており、
ライブ用のラックの中にも確認できます。

佐藤氏の音楽と共にLinn氏の功績も永遠に残り続けることでしょう。

それでは!

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