Paul Reed Smith ~ポール・リード・スミスについて~ その45 (生産プロセス12~ボディ~)
前回はこちら。
https://www.niconico-guitars.com/html/blog/staffblog/paul-reed-smith-44/
さてCNCによるボディの整形が完了した後は、ボディサンディングへ。
ここまでの作業の多くは自動生成するタイプの機械がメインでしたが、ここでは人間の手による作業へ移ります。
CNCによる整形もかなりの精度となっていますが、まだまだ表面は粗く仕上がっているため、サンディングは不可欠となっています。
最初にトップの表面をパネルサンディング(機械のアームに固定された回転するヤスリのパッド)によりなめらかにしていきます。
人間の手により、加える圧力を微調整しながらサンディングしていきます。
次にネックジョイント周りを”チューブサンダー”(Tube Sander)と呼ばれる機械でサンディングへ。
このジョイント周りの作業の中でも”フィンガーカーブ”と呼ばれる1弦側カッタウェイ部分の加工が難しいそうで、この作業は熟年のスタッフを中心に行われているようです。
続いて、板状のプラスチックに紙やすりを巻きつけたもので、スタッフの手によるサンディングが施されます。
ここでチューブサンダーで残された擦り傷(スクラッチ)をさらに綺麗にしていきます。
完了後、スタッフのサインが書かれます。
次にボディサイドのサンディングへと移ります。
まずは掃除から。ボディに付着した木屑などをエアスプレーで吹き飛ばして綺麗にします。
そして、オービタルサンダー(Orbital Sander)を使用して、目の粗さを何段階かに分けて研磨していきます。
次にさらに目を細かくした紙やすりを取り付けたブロックによるサンディング。
ブロックのサンディング後には、水をかけて木部の表面の状態を注意深く確認します。
確認作業に水が使われていることは驚きですが、表面の状態を確認するためには非常に重要なことのようです。
そして板状のプラスチックに紙やすりを巻きつけたものでサンディング。
完了後、トップの時と同様にスタッフのサインが書かれます。
~続く~