Paul Reed Smith ~ポール・リード・スミスについて~ その46 (生産プロセス13 ボディの接合)
前回はこちら。
https://www.niconico-guitars.com/html/blog/staffblog/paul-reed-smith-45/
トップの研磨を終えた後は、Quality Control(品質管理)へ。
ここがボディとネックが接合される前の最終確認となるので、数人のスタッフによるさらなる入念なチェックが入ります。
光に照らして出来る陰影を見ることで、シェイプに問題が無いか、付着物は無いか、表面全てが綺麗にサンディングされているかを確認。
ここでも改めて非常に目の細かい紙やすりでサンディングして表面の形状と状態をさらに整えます。
手作業に移ってからというもの、そのサンディングの回数の多さとそれに関わるスタッフの数に驚かされますね。
続いて、ネックとボディの接合を行う部署へと送られます。
まずは様々なオーダーに沿って、ボディ&ネックがマッチアップされてそれぞれの棚へと並べられていきます。
接合の最初のプロセスは、ボディとネックを組み合わせての微調整。
基本的にこの時点でネックはボディにスポッと収まりますが、ここでネック(ヒール部分)をわずかにサンディングして、ネックの仕込み角とボディに対する指板の高さを整えます。
完成時の弦高の高さを決める非常に大事な作業です。
次にネックポケットとネックヒールに接着剤を塗布していきます。
ネックをボディに差し込んだ後は歯ブラシであまり出た接着剤を綺麗にします。
そしてクランプで固定。さらに出てくる接着剤をまた歯ブラシで除去。
ちなみにこの歯ブラシは市販の普通の歯ブラシだそうです。
ここで接着剤が乾くまで30分ほど固定。
たった30分で接合部分の接着が完了するのは驚きですね。
完了後、ネックの角度チェックと接着剤のクリーンアップを再度行います。(やはり全工程で入念なチェックが入ってますね)
さらにブラックライトを当ててのチェック。(接着剤がブラックライトで光るため)
続いて、ギターの染色へと移ります。
~続く~