Impressive Guitars ~1~
こんにちわ、スタッフの斉藤です。
当店に勤め始めてから早10年となりますが、その中でも印象に残っているギターを紹介していくシリーズ。
まずは勤めたての頃に出会ったこの1本。
PRS Private Stock Howard Leese “Golden Eagle”
“こんな高そうなギター初めて見た”。。。
キルトトップの杢目も素晴らしく、なんとも言えないオーラのある感じ。
しかもゴツいグリーンツアーケースに入っていた(ツアーケースを見たのが初めて)
有名な1本を復刻したものとのことで調べてみると、このギターには逸話が残っているので、紹介します。
~Stroy Behind The Guitar~
“Heart”のギタリストであった Howard Leese が長年愛用している”Golden Eagle”と彼自身が名付けた1本で、Paulが初めて作ったメイプルトップギター。
1970年代の当時にPaulの友人であったKevin Whismanの家にあるタンスの表板に使用されていたカーリーメイプルを使ったそう。
(Kevin Whismanの母はカーリーメイプルの杢目が嫌いだったようで、木目のないチェリー材に交換して返した)
このメイプルをトップに使用して作られた“タンス”トップギターがPaulにとって初製作となるメイプルトップのギターとなる。
元々地元のバンド”Face Dancer”のギタリストであるJeff Adamsのために製作されたものだが、Jeffは金銭トラブルのためにPaulに返却する。
その後、Paulがポラロイド写真をHoward Leaseに送り、購入となる。(そんなことあるのか。。。)
無名のビルダーとしては当時では破格の2000ドル(現在でいうと$7600程度)で売却されている。
最初の1本で、そんなギターを作り出したPaulもとてつもなくすごいが、それを見極めたHoward Leaseのセンスも素晴らしい。
Howard本人は”ミリオンセラーのレコードでたくさん弾いたから元を取った。今はプライスレスの1本で1990年代に相当な金額での売却のオファーもあったが断った”と言っており、今なおレコーディングなどで使用しているそう。
その後、HeartのNancy Wilsonへの12弦ギターやSantanaギターなどのPRSのサクセスストーリーに繋がっていく。