Tom Anderson ~カスタムギターのパイオニア~ その1

ハイエンドカスタムギターブランドとして確固たる地位を気づいているトム・アンダーソンギター。
その弾き心地やサウンドでプレイヤーたちからの現在でも高い人気を誇るギターブランドです。

創立者のトム・アンダーソン(Tom Anderson)の経歴やあまり語れることの無いエピソードなどについて深堀したいと思います。

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8歳の頃からギターを始める。
学校に通っている頃、将来はロックスターになって両親にマウイのコンドー(分譲マンション)を購入してあげることが夢だったそうです。

高校卒業後から5年ほどの間は、演奏をすることで生計を立てていました。
元々ギター自体への興味もあって、自身のギターをかなり改造を繰り返していたそうです。
その頃は、昼は楽器店でのリペアの仕事、夜は演奏活動というような生活を送りました。

1970年代後半にはディスコブームが来たこともあって、生演奏の需要が少なくなっていったため、演奏により生計を立てることが難しくなってしまいました。
ちょうど結婚も考えていたこともあり、安定した収入の仕事を求めた結果、1977年にデイブ・シェクター(Dave Schecter)のギター製作に携わることになりました。

そこから数年の間、トムはピックアップの開発や木工加工など様々な分野でシェクターに貢献していくことになります。

デイブ・シェクターは、
“これがダメだから変える”
とかネガティブに物事やギターを見ずに、
“こうしたらもっと良くなるのでは?どうすれば良くなる?”
という風なメンタリティを持った人物だったそうで、この考え方や行動が後のトムに大きな影響を与えたそうです。

1982年頃に業績不振のため、デイブ・シェクターはSchecterをテキサスの出資者たちに売却することになります。
そして出資者たちは、コストパフォーマンスを上げるために海外での製作を提案。
そのためにトムは日本に派遣されたこともあったそうです。

しかし、それまでの金属加工/木工加工/塗装など、全ての工程をシェクターの一つの工房で完結していたことに喜びを感じていたトムは、不満を感じたそうです。

それをデイブ・シェクターに相談したところ、
“もし君が本当にやりたいことだけをやりたいなら、自分の会社を作るしかない”
とトムに伝えます。

そんなことは露も思っていなかったトムでしたが、妻に相談した結果、仕事を辞めて独立することを決心します。

そして、1984年に退社。

余談ですが、会社がテキサスに移った後に、Pete Townshend TL model(非公式)やYngwie Malmsteen model(公式)などが製作されており、1987年にシェクターはESPに売却されることになります。

~独立後に続く~

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