[ニコニコ雑記] ジェフ・ベックのギターのお話 ~レスポール編~
こんにちは、店長の野呂です。
今回も引き続きジェフ・ベックのギターのお話です。
前回のストラト編はこちらから。
今回はレスポール編です。
キャリアの大半はストラトを使用していたジェフ氏ですが、1970年台まではかなり高い頻度でレスポールを使用していました。
今回はいくつかそのレスポール達を紹介していきます。
まずはYardbirds時代に使用していたレスポールです。
このバーストは”Yardbird” Burstと呼ばれ、Jeff Beck Group期に至るまで長年所有していました。
元の姿は赤いの強いサンバースト、黒いピックガードが特徴でしたが、かなり姿を変えていくこととなります。
まずYardbirdsに所属している間にPUカバーを外します。
ダブルホワイトなのが確認できました。
そして1968年、ボディトップの塗装を剥がします。
1960年台~70年代にかけて、ビートルズの面々やマークボラン、ミック・ロンソンなど、イギリスの多くのミュージシャンの間で塗装剥がしが流行していましたね。
その後オリジナルのピックアップは取り外され、詳細は分かりませんがダブルブラックのピックアップに変わりました。
ネックは薄く削られ、指板エンドには”J.B”のインレイ、ヘッドにはフラワーポットインレイが追加されました。(しかし、一説によるとジェフ本人はこの装飾達はあまり気に入らなかったようです。)
次にジェフが使い出したのが”The Beauty of the Burst”の90ページに掲載されている1959年製レスポールです。
カラー的にはやや濃いめのアイスティー系で、フロントにゼブラ、リアにブラックのPAFが載っているのが特徴です。
このカラーは近年だとオーダーモデルやMurphy Burstなどで“BOTB P90″カラーとしてラインナップされています。
ちなみにこの2014年製Murphy Burst BOTBシリーズではトップ材もBOTB著者の岩撫氏により選定され、BOTB書籍が付属していました。
最後はおそらく一番有名な1954年製Les Paul Oxblood。
名盤「Blow by Blow」のジャケットになっているのと、1974年にBBCの番組「Five Faces of the Guitar」にて使用していたのが有名ですね。
2009年にはinspired byシリーズで復刻され、50本限定で”Signed & Aged”モデルも製作されました。
キズや色味はもちろん、ブリッジに極めて近いリアピックアップの位置も再現され、ヘッド裏には直筆サインが輝いています。
この2009年製のジェフ・ベックモデルはなかなか流通しませんが、Oxbloodフィニッシュ&ハムバッカーの1954 Les paulは定期的に生産されています。
ただいま当店にも”2018年製 Historic Collection 1954 Les Paul 2 Humbucker VOS”の在庫がございます。(詳細はこちら)
きっと見るたびにジェフを思い出せる一本になるのではないでしょうか。
今回はこの辺で。