Paul Reed Smith ~ポール・リード・スミスについて~ その43 (生産プロセス10~ボディ~)
前回はこちら。
https://www.niconico-guitars.com/html/blog/staffblog/paul-reed-smith-42/
トップとバックを接着剤で張り合わせた後はプレス機で圧着。
接着されたボディたちを重ねて圧着しますが、ボディ材の間に”スペーサー”と呼ばれる中心をくり抜かれた板を挟みます。
この時の圧着の圧力はなんと3トン以上で、6~7時間もの時間圧力をかけ続けます。
そうして完全に接着され取り出された後に、また手作業によりバンドソーで前回よりは正確にボディシェイプに合わせてカットします。
正確にカットとはいえ。時点でもまだおおまかなボディシェイプになっており、エッジなどの処理が全くされていない状態です。
ちなみにメイプルトップのギターは前回ブログ(その42)のようなプロセスですが、トップのないオールマホガニータイプのボディ等は当然トップ&バック圧着のプロセスは省かれるため、短い時間での成形が可能になっています。(ボディ自体は2ピースが多い)
圧着とカットが完了したボディは、次にお馴染みのCNCマシーンへ。
下記写真はCustom24用の治具(ボディ2個分)となっており、この金属プレート部分に固定されて、CNCでカットしていきます。(バック側の加工)
固定にはローケーションホールを空けた時のように真空吸着が利用されており、金属プレートに蜂の巣のように空けられた穴で吸い上げて固定しています。
またボディを乗せた後にロケーションホールに嵌めるためにハンマーで軽く打ち付けます。
そうして次にコンピューターでモデルに合わせたCNCのプログラムを呼び出して、カービングをスタートします。
~続く~