アイルランドのミュージシャンとアイルランドのお話 ~Thin Lizzy編 Part.3~
こんにちは、スタッフ高橋です。
急に寒くなってきましたね。
富士山では初冠雪も見られたそうです、冬の訪れを感じますね。
個人的に「もう冬だな」と思う瞬間は、コンビニにおでんが登場した瞬間です。
みなさまいかがですか?
さて。
複数回にわたってアイルランドを代表するミュージシャンと、アイルランドのお話をしています。
今回もその続き、ゲイルー・ムーアがシン・リジィの正式メンバーになったところから。
ゲイリーはシン・リジィ加入後もソロ名義でMCAと契約、
初のソロアルバム「Back on the Streets」をリリースします。
代表曲とも言える「Parisienne Walkways」も収録されており、
Gibson Custom Shopより復刻される1959年製レスポール”Greeny”の音が存分に楽しめる作品です。
またこの作品にはフィル・ライノットとブライアン・ダウニーも参加し、
楽曲によってはほぼシン・リジィが演奏しているような状態でした。
翌1979年4月、シン・リジィの作品で最も大きな成功を収めたアルバムの1つ
「Black Rose: A Rock Legend 」を発売します。
後にシングルカットされた「Sarah」や「Do Anything You Want to」も収録されていますが、
アイルランド贔屓の当ブログで取り上げたいのは「Róisín Dubh」。
7分超えの超大作ですが、曲はみなさま聞いたことがあると思いますので
今回触れたいのは曲のタイトルです。
見慣れない文字列だと思います。
こちらは「Gaelic」、ゲール語と呼ばれる言語で、
アイルランドやスコットランドで使われるケルト語系の言語です。
アイルランドの地名はこのゲール語由来のことが多く、
いまだにバス等の公共交通機関や看板等にはゲール語の表記が残っています。
たとえば、アイルランドの首都 “Dublin” は「黒い水溜り」を意味する
「Dubhlind/Duibhlind」が由来です。
地元産ビールは「Guinness」です。
次に大きな都市でRory Gallagherの地元 “Cork” ですが、
「ぬかるんだ場所」を意味する「Corcach」から来ています。
地元産ビールは「Beamish」、「Murphy’s」を筆頭に他多数で、全部Guinessの倍以上美味しいです。
ちなみにCorkでGuinessを頼むと店員さんに「マジ?」って顔をされますが、
隣の席のおじさんが大体地元のビールを奢ってくれます。
そうです、Cork最高ですね。
そしてアイルランドの2大都市は「水たまり」と「ぬかるみ」でした。
楽曲「Róisín Dubh」に戻ると…
「Dubh」は”Dublin”で触れた通り「黒」。
「Róisín」は「薔薇」で、発音は”ロイシン”、
アイルランド人歌手のRóisín Murphyで覚えてみてください。
さて、そんなアルバムを引っ提げ4月より全英ツアー、
9月からはJourney、AC/DC、Doobie Brothersらと全米ツアーを行います。
シン・リジィがモンスターバンドとして絶頂期を迎えている中…
ツアー中にも関わらずゲイリー・ムーアが失踪します。
日本公演も含めたライブはミッジ・ユーロのおかげで乗り切るも、
この先どうなるんだシン・リジィとフィル・ライノット!
次回に続く。
それでは!