[ニコニコ雑記] ロリーとラリーのお話 ~Part.3~
こんにちは、店長の野呂です。
前回に引き続き、全く同じ「1948年3月2日」に生まれた二人、ロリー・ギャラガーとラリー・カールトンのお話をさせていただきます。
2人の80年代までの活動はこちらから。
今回は90年代編です。
ロリー・ギャラガーは1990年にアルバム「Fresh Evidence」を発売します。
そして残念ながらこれがロリーの生涯で最後のスタジオアルバムとなりました。
それに伴いイギリスツアーが組まれ、翌1991年には4度目となる来日公演を決行、川崎クラブチッタ、名古屋クワトロを含む4ヶ所で5公演が行われました。
日本を離れアメリカ、オーストラリアにも足を伸ばしたワールドツアーが終わると、1992年に長年連れ添ったバンドのメンバーを一新しました。
新作こそリリースされなかったものの、ライブ活動は続けられましたが、以前のように精力的とはとても言い難い状況となりました。
原因の一つは長年の飲酒による体調の悪化でした。
1994年にヨーロッパツアーを行うも、1月10日のオランダ・ロッテルダム公演後倒れ、4月に肝臓移植手術を受けることとなりました。
しかしその結果も虚しく合併症で逝去、享年47歳という早すぎる旅立ちでした。
一方ラリー・カールトンの80年代末から1990年代は多忙を極めることとなりました。
皆様がご存知の通り、クロスオーバー/フュージョンブームの真っ只中で、最も売れていたギタリストの一人と言っても過言ではないですよね。
1988年に自宅スタジオ外で銃撃され、半年以上ギターがまともに演奏できない状態でしたが、なんと翌年の1989年にはアルバム「On Solid Ground」を発売。
以降恐ろしい数の作品がリリースされますが、おそらく1番の代表作は1995年に発売されたリー・リトナーの共作「Larry & Lee」でしょう。
同じES-335プレイヤーのセッションマンとして頂点を極めた2人の共演は大きな話題となり、待望の来日公演もオーチャードホールにて開催されました。
DVDも発売されていますが、今見ると時代を感じる機材群と服装です。笑
1997年にはリー・リトナーに変わりスムースジャズグループ”Fourplay”に加入、2010年に脱退するまで7作のアルバム制作とライブ活動に参加しています。
1998年にはTOTOのSteve Lukather氏と共に日本ツアーを行い、大阪公演の様子を収録した「No Substitutions: Live in Osaka」は第44回グラミー賞で最優秀インストゥルメンタル・ポップ・アルバム賞を受賞しました。
2000年代に入っても活動のペースは留まることを知らず、
2003年には全編ブルースとなった原点回帰作「サファイヤ・ブルー」、
2007年に自身のヒット作をリテイクした「Greatest Hits Records Vol.1」などリリースが続きます。
またソロ活動に専念するためFourplayを脱退した2010年は、B’zの松本孝弘氏との共作「TAKE YOUR PICK」が第44回グラミー賞で最優秀インストゥルメンタル・ポップ・アルバム賞を受賞しました。
以降の活動は尺の都合上割愛させていただきますが…
75歳となった今でも精力的に活動を続けていらっしゃいます。
いつになっても若々しい姿を見せてくれているのが嬉しい限りです。
さて3回に渡り2人の人生を振り返ってみましたが…濃かったですね。笑
全くと言っていいほど違う道のりを歩んだ2人でしたが、現在も、そしてこれからも愛され続ける楽曲を数えきれないほど生み出してくれたことに感謝しつつこのシリーズを締めくくりたいと思います。
今回はこの辺で。