[ニコニコ雑記] 弦が8本の撥弦楽器 ~マンドリンの魅力~
こんにちは、店長の野呂です。
すっかり10月に入り、気づけば日が短くなり、早くも「1年の3/4が終わったのか…」と思っています。
2021年も昨年に引き続きステイホームということで、楽器を触る時間が増えた方もいるのではないでしょうか。
家で楽器を弾いていると、ふと新しい機材が欲しくなり、デジマートサーチが捗り…。
https://www.digimart.net/search?shopNo=87
そんな中で、今までは気にならなかった楽器が気になったという人もいるのでは?
ギタリストであれば、ウクレレ、ラップスティール、バンジョー、シタール、三線などなど…。
色々気になるところだと思いますが、今回取り上げたいのは”マンドリン”です。
そもそも「マンドリンの音ってどんなだったかな?」という感じですが、楽器の歴史は17世紀以降と非常に長く、カントリーやアイリッシュ、トラッドフォーク系の音楽でその音を聴くことが多いです。
なんとなく普段は聴き馴染みのない楽器の様な気がしますが、実は近年の一般的なポピュラーミュージックでも使われています。
テイラー・スイフトやハンター・ヘイズをはじめとしたカントリーポップの影響から、2010年代以降のJ-Popでもマンドリンの音がよく使われるようになりましたね。
マンドリンはタイトルの通り”弦が8本”あり、1番低い音の弦から”G・D・A・E”とギターとは逆さのチューニングです。
(ヴァイオリンと同様のチューニングです。)
そして近接し合った弦(同一コースの弦)は、同じ高さでチューニングします。
マンドリンのE弦はギターよりも1オクターブ上、マンドリンが入ると楽曲にキラキラ具合が増して明るく楽しげな雰囲気になりますね。
このキラキラした感じは、同じ音でチューニングされた2本の弦の倍音が、微妙なピッチのズレによってぶつかって生み出されています。
パッと思いついた日本で広く知られるポピュラー音楽でマンドリンが使用されているものですが、2014年リリースの西野カナさんの”Darling”です。
第65回紅白歌合戦でも披露されたヒット曲ですので、聴いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
イントロから大々的にマンドリンがフィーチャーされています。
ちなみに作編曲はライブサポートも務めているギタリスト山口隆志氏。
マンドリンが入ったことによるキラキラサウンドが、ポップな楽曲と相まってかわいらしい仕上がりです。
海外編は多すぎて迷いました…。
Joni Mitchell、Led Zeppelin、The Pogues、Rory Gallagher、Grateful Dead…。
カントリー/フォークにとどまらず、そこから影響を受けたロックの分野でも広くマンドリンは使用されています。
皆様は誰を真っ先に思い浮かべますか?
個人的にはイギリスを代表するフォークロックバンド、”Fairport Convention“にマンドリンのイメージが強くあります。
フロントマンのサンディ・デニー脱退後の5thアルバム”Full House”で、フィドルのデイヴ・スウォーブリックがマンドリンでもメインボーカルでも大活躍しています。
6曲目の“Flatback Caper”では、躍動するマンドリンが炸裂していますので、是非聴いてみてください!
(リチャード・トンプソンのギターもアルバム全編に渡って見事なフィドルとの絡みを見せています。)
さてさて、マンドリンに少しは興味を持っていただけましたでしょうか?
そんな方には朗報です。
実は当店には現在1本の珍しいエレキ仕様のマンドリンを在庫しております。
Rickenbacker 2009 5002/V58 Mandolin (Jetglo)、由緒正しきRickenbacker製のエレキ・マンドリンです!!
この楽器の歴史を遡りますとプロトが製作されたのは1957年、プライスリスト(カタログ)に登場したのが1958年となっております。
マンドリンは当時、下記の3モデルラインナップされていたようです。
5000 : 4弦
5001 : 5弦(!)
5002 : 8弦
The Byrdsのために1965年にも生産されてはいるものの、実はそれ以前の1961年には既にプライスリストから消えていたという非常に短命なモデルでした…。
当店に在庫しているのは復刻モデルですが、当時と同様にメイプル製のネック兼ボディトップにウォルナットバックを貼り付けた独特な構造が再現されています。
もちろんこの楽器に合わせた小さなサイズの銀色ハードケースがついてきます。
ボディシェイプ/ヘッド/パーツ類も実にリッケンバッカーらしい独特なデザインで、非常に可愛いらしいモデルです。
是非ともこの機会にご検討くださいませ!商品ページはこちら!
それでは今回はこの辺で。