[ニコニコ雑記] 新着楽器紹介 ~Fender Postmodern Bass 入荷~
こんにちは、店長の野呂です。
今回は、これまであまり取り上げてこなかった”ベース”の新着商品を取り上げたいと思います。
こちらです!
Fender Custom Shop 2020 Postmodern Bass Journeyman Relic (Aged White Blonde) です! (商品ページはこちら)
いかがでしょうか。
一見するとオーソドッグスなプレシジョンベース。
しかし、いくつかの違和感があることにお気づきになりましたでしょうか。
まず、この”ポストモダン・シリーズ”のコンセプトですが、ヴィンテージ・スタイルを基本としつつも様々な年式やモデルのスペックを組み合わせた仕様でデザインされています。
なので、各年代の仕様を忠実に再現するタイムマシーン・シリーズとは異なるコンセプトの製品となっています。
そしてトラディショナルな外観を保ちつつもモダンなハードウェアやスペックを採用することで演奏性の向上も図っております。
今回ご紹介するモデルも、非常にオリジナリティ溢れるスペックが満載となっています。
それでは、順を追ってディテールに注目して参りましょう!
最初に注目したいのはネックです。
ナット幅37.5mmと細身なジャズベースのネックが採用されている点が大きな特徴となっています。
(1960 Jazz Bass “U” シェイプ。ヘッドにも思いっきり”JAZZ BASS”のロゴがあります!)
プレシジョンベースのネックは通常42mm〜44.5mm程度となっており、ジャズベと比較するとなかなか太く感じますよね。
参考までにですが、在庫販売中の1965年製のプレシジョンベースのナット幅も44.5mmあり、やはりかなりがっしりとした握り心地です。
細みなネックのプレベをお探しだった方もいらっしゃったのではないでしょうか。
また、トランジションロゴ&ジャズベースロゴなのにメイプル1ピースネック&ドットポジションマークという点も、他のモデルでは存在しない組み合わせで面白いですよね。
細かな点ですが、3弦にストリングガイドが追加されており、こちらはテンションバランスを整えるのに寄与しています。
続いて楽器の裏面の写真を見てみましょう。
ネックグリップは”Heavy Relic”仕上げで塗装が大きく剥がされており、触り心地がスベスベです。
ジョイント部分はネックヒール加工が採用されていて、ハイポジションへのアクセスが楽になっています。
そしてこの写真で気になるのが、裏通し可能なボディ構造が採用されている点でしょう。
ブリッジの写真です。
これは“RSD High-Mass ブリッジ”といって、表通しも裏通しも選択可能なデザインとなっています。
(余談ですが、RSD=Research Special Divisionの略で、特別研究部門の意味合いです。ブリッジ正面にはカスタムショップマークも見られますね。)
メリットは以下の通りです。
・重量が従来のヴィンテージタイプよりも重いため、サステインの向上、明瞭なトーンが得られる。
・表通し/裏通しいずれでも弦を張れることでテンション感の調整が可能。
・弦の太さに合わせた溝が複数切られているため、サドル上で弦がズレてしまうことがなく、弦間ピッチも多少の調整が可能。
セッティングの幅も広がるのは嬉しいですよね。
私はFenderベースにいつも45-100のゲージを使用しているのですが、個人的には4弦のテンションだけもう少し稼ぎたいと思う時があります。
このモデルなら4弦だけ裏通しにするという裏技も使えますね。
ピックアップは”BP”とサインが入ったハンドワウンドの“’57 Split Single-Coil Precision Bass”を搭載。
プレベらしい押し出し感の強い音色が得られます。
ボディはサンディングやバフィングを省いた極薄ニトロセルロース・ラッカー仕上げの“フラッシュコート・ラッカー・フィニッシュ”で仕上げられています。
程よい加減のジャーニーマンレリックも良い雰囲気で、細かなウェザーチェックやピックガードの断面の色ヤケを再現したAged加工は見事ですね。
また、本機は数の少ない木目の透けた”Blonde”系塗装の個体ですので、アッシュボディとなっています。
3.90kgと軽量な点も良いですね。
・普段はジャズベを弾いていてプレべも使いたいけど、これまで試したプレベはネックが馴染まなかった方
・手が小さいので、細めのネックでプレベを探していた方
・ヴィンテージなルックスとモダンな演奏性の両方を求めている方
・メイプル指板、アッシュボディのFenderベースを探していた方
上記のような方々におすすめです!
是非ともご検討ください!
今回はこの辺で。