[ニコニコ雑記] 最初期のJazz Bassリイシュー
こんにちは、店長の野呂です。
今回は1960年に商標登録された”Jazz Bass”の初期リイシューモデルが入荷いたしましたので、紹介させていただきます。
こちら!
Fender Custom Shop 2023 1960 Jazz Bass Relic (Super Faded Aged Sonic Blue) です。
2022年の”Fall Event”限定モデルとして製作された本モデル。
この初期ジャズベースモデルに特徴的な2つのスタックノブ仕様は生産数があまり多くないため、お探しの方も多いのではないでしょうか。
カラーは経年による色抜けによって淡い色味に変化した”Super Faded Aged Sonic Blue”で、トップのクリアコートの黄変、下地のホワイト層の露出に至るまでが見事に再現されています。
“Super”・”Faded”・”Aged”といったカラーオプションは2010年代半ば以降の製品でよく見かけますが、”Sonic Blue”という一つのカラーの中でより自分好みの色味を探せる選択肢が増えたことはとても喜ばしいですね。
リアPUキャビティからブリッジプレートに繋がれている細いアース線もルックスのアクセントになっています。
これは’63年の後半頃までの個体に見られた特徴で、’64以降は無くなります。
せっかく再現度の高い初期ジャズベースのリイシューモデルということで、より完成度の高いものになるよう実は個人的にこれからのカスタムショップに期待していることが2つあります。
非常にマニアックな点かもしれませんが、ヴィンテージとの違いに着目してあえて今回申し上げることにします。
1つはPUカバーの止めネジです。
実は’61年頃までのPUカバーの止めネジには皿ネジが使用されていました。
上記写真のような膨らみのある丸ネジが使用されるようになるのは62年以降となります。
もう1つは、’63年中期までのJazz BassのRelicモデルでは各弦で独立したミュートがブリッジとリアPUの間に取り付けられていたので、その取り付け跡の4つのネジ穴が欲しいという点です。
正直ミュート機構はほとんどの人が当時から使用しない機能ではあるのですが、見た目的にはミュートの取り付け跡があるとより一層レリックに説得力が増して良いのではないかと感じます。
ヘッドロゴに関してはごく最近のカスタムショップ製品では再現度が高まっており、喜ばしく感じています!
Fender史上最も早くトランジションロゴが採用されたモデルであるジャズベースですが、今回の’60モデル(左)とカスタムショップ製’64モデル(右)のロゴに違いがあるのに気づきましたでしょうか。
実は「Fender」部分の下にパテントナンバーの記載の有無が異なります。
最初期のJazz Bassではパテントの記載のないロゴが使用されていたことに倣って、こんな細かな点まで再現されていることには感動いたしますね。
年々リイシューモデルの再現度が高まっているカスタムショップ、見た目だけでなく近年製の個体は以前より弾きやすさが増しているような印象もありますので、しばらく新しいカスタムショップ製品を試していなかった方には是非改めて体験していただきたく存じます。
また、当店ではベースの買取にも力を入れております!お見積りをご希望の方はこちらよりお気軽にお問い合わせくださいませ!
今回はこの辺で。