[ニコニコ雑記] Fender製品コントロールのバリエーション その4 〜GREASEBUCKET TONE〜
こんにちは、店長の野呂です。
前回までに引き続き、今回は“GREASEBUCKET TONE”に関して紹介いたします。
トーンはコンデンサーの効果によって高域をカットすることを目的としているのはご周知の通りですが、「こもりすぎる」と感じることも少なくないですよね。
前回紹介いたしましたように、こもりすぎを防止するために容量が小さいコンデンサーを取り付けるというのも一つのアプローチですが、この“GREASEBUCKET TONE”は別のアプローチでこもりすぎを防止する仕組みが採用されています。
まずは普通のトーン回路のおさらいです。
これはコンデンサが”高域を通しやすい”という性質を用いてコンデンサを通った高域がアースに落とされ、高音域が出力されなくなってこもるという仕組みです。
“GREASEBUCKET TONE”では、ここにさらにアースに落とさないコンデンサーを追加することで、絞って行った際に高域が残るようにすることを可能にしています。
搭載されているトーンポットの写真が上記の通りです。
つまりは、Greasebucket回路は高域だけでなく低域までバランス良くカットするため、こもり過ぎを防いでクリアな音を保ったまま緩やかな効き目を得られる回路となっています。
この回路はカスタムショップ製品の「STRAT BLENDER」を搭載した楽器に搭載されることが多いですが、USA製レギュラー製品にも使用されています。
(例えば、現行モデルの”American Performer Series”に標準搭載されています。)
「トーンを絞るとモコモコして音が小さくなったように感じるし聴こえにくくなる」といった理由でトーンコントロールをあまり使用しない方に、是非一回試していただい回路です。
今回はこの辺で。