[ニコニコ雑記] 1972年製の SG Special
こんにちは、店長の野呂です。
現在となっては少々変則的なスペックの面白いSGが入荷いたしました!
この機会に紹介させていただきます。
こちら!
Gibson 1972 SG Special (Cherry) です。
ネックはボリュートのある3ピースのマホガニー、ヘッドはそれまでのものよりひとまわり大きいラージヘッドと、70年代前半のGibson製ギターならではのスペックです。
ナット幅40mmのスリムなネックというのも近年製のモデルの選択肢にほとんどない仕様なので、細身なネックが好みの方にはハマるかもしれません。
特徴的なのがネックバインディングです。
側面が黒、指板面側から見ると断面が白となっていて、この年代ならではの意匠です。
同年代の上位モデルのSG Standardではフルサイズのハムバッカーが搭載されていますが、こちらはLes Paul Deluxeに搭載されているものと同様の”ミニハムバッカー”が搭載されています。
“パテントナンバード”のステッカーも確認できますね。
ミニハム搭載のSGは現行品においてほとんど選択肢がありませんが、個人的にはとても好きな仕様です。
ネックジョイントも現行のSGに比べて2フレット分ほどボディに深くジョイントされています。(その分従来のSGよりもブリッジの位置がエンドピン側へ寄っています。)
分厚い1プライのピックガードがなんとも愛嬌のあるルックスです。
そして、特徴的な見た目の”ワイドトラベラーブリッジ”が採用されています。
この当時新開発だったワイドトラベラーブリッジはTune-O-Maticよりもブリッジ駒の調整幅が広いため、オクターブ調整において優位な構造となっていました。
しかし、Tune-O-Maticのスタッドとは異なる規格のスタッドが用いられていたため互換性がなかったこともあり、現在となっては淘汰されてしまったパーツです。
個人的には、このブリッジが搭載されているSGを見ると、Paul McCartney率いるWingsのギタリストとして74〜77年に活躍したJimmy McCullochが愛用していたSGを思い出します。
(ジミーのはSpecialではなくStandardでしたが。)
重量は2.94 kg、サウンドはミニハムらしくキレのあるソリッドな音像です。
一味違ったGibsonギターを求めている方、弾き倒せるヴィンテージ楽器を求めている方には是非ともおすすめです。
今回はこの辺で。