[ニコニコ雑記] Gibson 3PUギターのコントロール

こんにちは、店長の野呂です。

昨日から11月、ようやく肌寒い気候になってきましたね。
昼夜で寒暖差が結構あるので、日々の服装に迷ってしまいます。
皆様も体調を崩されないようお過ごしください。

さて、突然ですが”3PU仕様の楽器”といえば何が思い浮かびますか?
結構多くの方が真っ先に「ストラトキャスター」を思い浮かべたのではないでしょうか。
そしてストラトの5wayセレクターがどのように作用するかは皆様ご存知の通りでしょう。

それでは、他の3PU仕様のモデルではどのようにPUが作用するのか。
店頭でもよくいただくご質問の一つである 「ストラト以外の3PUギターのセレクターやコントロール」に関して取り上げてまいります。

最初に紹介いたしますのがこちら、レスポールカスタム & SGカスタムです。
同じGibson製ということで、どちらもコントロールは同じように機能します。
(他にはFirebird VIIも同じコントロールです。)

「どんなコントロールか知らない」という方は、ぜひ予測しながら読み進めてください!

3PU仕様のGibsonを見ると、PUセレクターは通常の2PU仕様と同じ3wayのトグルスイッチが搭載されていることに気がつきます。

なので、私が初めて3PUのレスポールカスタムやSGカスタムを見た時には、以下のようなコントロールの割り当てを想定しました。

Position 1 : リア
Position 2 : センター
Position 3 : フロント

一見するとこれならば自然なコントロールの割り当てに感じられます。
実際にストラトキャスターも’77年後期に5wayセレクターが標準搭載されるようになるまでは3wayセレクターが当たり前でしたし、ストラト3wayでは上記のようにコントロールが割り当てられていました。

しかしGibsonの場合には、そこで問題点が生じます。
それは、「Volume & ToneがそれぞれのPU毎に搭載されている」という点です。

2PUのレスポールを例にすると、リアとフロントのそれぞれにVolume & Toneのノブがあるので、合計4つのポットが搭載されています。
3PUのレスポールカスタムで同じようなコントロールにしようとした場合には、合計6つのノブが必要となってしまうわけです。

実際には3PUのレスポールカスタムのノブの数は2PUと同じく4つとなっています。
ですがこの問題も、以下のようにすれば解決するのではないかと考えていました。

ノブ1 : マスターボリューム
ノブ2 : リアPUトーン
ノブ3 : センターPUトーン
ノブ4 : フロントPUトーン

もしくは、一つをマスタートーンとして、他の3つをそれぞれのPUのボリュームとすることも考えられます。
しかし実際のコントロールは全く異なるもので、予想に大きく反するものでした。

以下が実際のGibson 3PUモデルのコントロールです!

[3way トグルスイッチ]
Position 1 : リア
Position 2 : リア & センター (フェイズアウト)
Position 3 : フロント

なんとセンターPUは単体での出力ができない仕様となっているのでした!
そして通常の2PU仕様のようにリアとフロントのミックスは選択できず、代わりにリア & センター (フェイズアウト)が使用可能となっています。
このリア & センターのサウンドはフェイズアウトということでかなり独特なサウンドとなっており、音量感もリアやフロントより一回り小さく感じられます。
よく言えば味わい深い、悪くいえば細くチープなサウンドかもしれません。

[ノブ4つ]
ノブ1 : リアボリューム
ノブ2 : リアPUトーン
ノブ3 : フロントボリューム
ノブ4 : フロントPUトーン

ノブの役割は通常の2PU仕様と同様です。
センターには何もノブが割り当てられておらず、Position 1もPosition 2 もノブ1&2で調整することになります。

今回ギブソンの3PUモデルに関して取り上げて改めて非常に興味深く感じたことは、PUを1つ増やしているのにも関わらずサウンドバリエーション自体は増えていないということです。
従来のリア&フロントのミックスサウンドも使えるわけではないので、それは困るという方がいらっしゃるかもしれませんね。
(当時この3PUモデルの狙いとして、リア & センターのフェイズアウトサウンドでフェンダー社のサウンドを意識していたのではないかという説があります。真相は定かではありません。)

「ピッキングの邪魔」「フェイズアウトの音が使えない」などと言われてしまうこともある3PU仕様ですが、その辺は弾き方やアイディア次第でもあるでしょう。

Rolling Stones Mick Jagger and Keith Richards at the Olympic Sound Studios while making Jean Luc Godard’s semi documentary movie ‘Sympathy for the Devil’, aka ‘One Plus One’, June 1968. (Photo by Keystone Features/Hulton Archive/Getty Images)

何より、Gibsonのフルサイズハムバッカー3基の上位モデルはその見た目が他には変え難く、最高にクールです!
現在当店には在庫がございますので、是非ともご検討ください!(商品ページはこちらから)

他メーカーなどの3PUモデルのコントロールも次回以降紹介いたします、今回はこの辺で。

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