[ニコニコ雑記] JaguarとRaymond McGinley
こんにちは、店長の野呂です。
前回のブログで新着商品の1964年製 Fender Jaguar とジャガーを使用する歴代ギタリストたちについて取り上げました。
今回はそんなジャガーに関連するギタリストの中でも、特に個人的な思い入れの強いTeenage Fanclubのレイモンド・マッギンリーに関してピックアップいたします。
まず簡単にTeenage Fanclub (=TFC)というバンドに関してですが、1989年にスコットランドはグラスゴーにて結成されたバンドです。
グラスゴー出身のバンドには、Belle and Sebastian、The Vaselines、The Pastels、Camera Obscura、BMX Bandits、Orange Juice、Primal Screamなどなど、個人的なフェイバリットバンドが多くありますが、中でもTFCは最もよく聴いたバンドです。
社員旅行でグラスゴーを訪れた際には、この都市で上記の様々なバンドが育まれたのかと感慨し、非常に興奮しながら街を散策したのを覚えています。
TFCの主要メンバーは以下の3人。
・ノーマン・ブレイク (Norman Blake) ヴォーカル/ギター (写真中)
・ジェラード・ラヴ (Gerard Love) ヴォーカル/ベース (写真右。2018年に脱退。)
・レイモンド・マッギンリー (Raymond McGinley) ヴォーカル/ギター (写真左)
3人全員がソングライティングを行い、自身の楽曲でリードヴォーカルを担当するのが特徴です。
3人それぞれが個性に溢れた本当にいい曲を書くので、3人とも大好きです。
非常に親しみやすくノスタルジックなメロディラインと美しいコーラスワーク、良い意味で洗練されていない粗く温もりのあるサウンドがバンドの持ち味です。
そんな中、リードギターを務めることも多いレイモンド・マッギンリーがデビュー前から愛用しているのがサンバーストの1963年製ジャガーです。
現在に至るまでメインギターとして、ステージ、レコーディングにおいて使用され続けています。
購入したのは彼が19歳の時の1983年、£265で購入したとのこと。
2016年のインタビューによると、どうやらリアPUは壊れていて音がかなり小さくなっているようです。
しかしながら興味深いことに、あえてその状態でリアとフロントのPUどちらもオンにしていつも使用しているようです。
(写真でもPUセレクタースイッチが両PUともONの状態、ローカットスイッチがOFFの状態であることが確認できます。音を聴く限りではフロントっぽいサウンドなのにライブ映像を観るとどちらのPUもONになっていたので、これを知るまではとても不思議に思っていました。)
長いことオリジナルブリッジのまま使用していましたレイモンドですが、2010年代前半頃からは”Mastery Bridge”に交換して使用してます。
私も自身の所有するジャガーに搭載していますが、オリジナルのブリッジよりもかなり重量のあるこちらは、チューニングの安定性、サステインの向上、弦落ちの予防など様々なメリットがあります。
とはいえ、ジャガーらしいサウンドの要素でもある音の”頼りなさ”や”雑味”は若干失われてしまうので、人によっては好みが分かれるところかもしれません。
ヘッドのストリングスガイドが1〜3弦に対応した独特なタイプのものに変更されている点も他ではなかなか見かけることのない特徴ではないでしょうか。
ちなみにジャガー以外のメインギターとして、なぜかGretschのBigsby B6が後付けされた60年代半ばのEpiphone Casinoもキャリアの初期から長年使用しており、Casino好きの私としてはそこにも親近感を感じます。
写真で見る限り、ペグとノブとサドルが交換、ジャックの周りはプレートで補強されており、チューンO
マチックブリッジは逆向きに取り付けられています。
また、90年代にはレッドスペシャルのレプリカモデル(おそらくGuild製でPUはDimarzioに変更)を使用するなど、時折手にするギターの一癖あるチョイスも魅力です。
少々長くなってきてしまいましたので、イチオシのライブ・曲・アルバムに関しては次回に紹介させてください!
今回はこの辺で。