[ニコニコ雑記] Parkerのアコギとアーチトップ ~Larry Coryellの愛機Part.2~
こんにちは店長の野呂です。
前回は先週2/19が命日だったLarry Coryell氏の愛機、Parker製のアコースティックギターのお話でした。
まだ読んでいなかった方はこちらから。
今回はもう一本のParker製ギター、アーチトップモデルの”PJ14″モデルのお話です。
PJ14は”Parker Jazz Series”のフルアコースティックモデルで、2007年のWinter NAMMで登場しました。
スプルース単板トップ、メイプル単板バックと王道ジャズギタースペックではございますが、やはり注目したいのは独特すぎるボディシェイプ。
ホーン部分のユニークな形状が特徴的ですね。
先日紹介したアコースティックギター”P6E”とシェイプ自体は似ています。
このPJ14 J Catモデルは豪華な装飾が施されており、エボニー製のテールピースとヘッドの突板にはアバロンのインレイが輝いています。
ピックアップは”Egnater Humbucking Pickup”と記載があります。
あまり聞き覚えがなかったため調べてみると、他ブランドではWashburn等に使用されているそうです。
フローティングマウントで、コントロールはピックガード上に配置されています。
2007年当時で定価は$4,500。
当時のレートで¥535,500ですので、かなりの高級ギターです。
日本ではほとんど流通していなそうですが、機会があったらぜひ一度本物を見てみたいものです。
PJ14モデルは前回紹介したアコースティックギター”P6E”と共に2010年からカタログに掲載されなくなります。
実はParkerは2009年に商標を持っていた”U.S Music Corporation”と併せてJam Industriesに買収されたため、そこからラインナップ見直しがなされたものかと考えられます。
実際に翌年からカタログのデザインは大幅に変わることとなりました。
さて、このギターを設計したKen Parkerさんは現在”Ken Parker Archtop”という名のもと自身のオリジナルアーチトップギターを製作しています。
ヘッドシェイプはまさしく皆がイメージする”Parker”ではないでしょうか、こちらも革新的なデザインです。
一番驚くべき構造をしているのはネックジョイント。
カーボンファイバーのブロックがネックとボディ内のブロックを貫通する構造になっています。
これにより振動を妨げる箇所を減らすという意図だそうです、どんな弾き心地なのか検討もつきませんが、斬新すぎますね。
こちらもいつか実物を見てみたい楽器の一つです。
今回はこの辺で。