[ニコニコ雑記] Roy Smeckモデル入荷! ~“Wizard of the Strings” 弦楽器の魔術師~
こんにちは、店長の野呂です。
国内では流通がほとんどなく、大変珍しい60年代製のギターが入荷いたしましたので、紹介したいと思います!
Harmony製 H7208 Roy Smeck Stratotone “Jupiter Blonde” 。
“弦楽器の魔術師”の愛称で知られる、ロイ・スメック氏のシグネチャーモデルです!!
ヘッドにも可愛らしく“Roy Smeck”のロゴがあります。
通信販売事業を展開していたモンゴメリーワード社を通して販売されていたモデルで、Stratotoneの”Planetary”シリーズの最上位モデルという位置付けです。
(最上位モデルということで、太陽系で最も巨大な星“Jupiter”(=木星)というネーミングのようです。)
ロイ・スメック氏は1900年生まれのギタリストで、ハワイアンを中心にカントリー&ウェスタンやブルースなどでもスライド・ギター、バンジョー、マンドリン、ウクレレなどあらゆる撥弦楽器を弾きこなした人です。
動画サイトでもその演奏の様子が確認できますが、驚くべき技巧を誇る圧巻のパフォーマンスです。
演奏時の振る舞いも人々を楽しませるための素晴らしいショーマンシップを発揮しておりますので、その様子は是非とも皆様に一度ご覧いただきたいところです。
それではこのギターの特徴に迫ってみたいと思います!
まず目を惹くのが杢の浮かび上がったメイプルトップと、特徴的な”ブラック・ライトニング・ピックガード”でしょう。
初めて見たときには、なんとなくDavid Bowieが使ってそうなデザインだなーと思いました。
トップのみブロンドフィニッシュで、ボディバックもネックグリップもブラックフィニッシュで仕上げられています。
ボディ材はラミネイトメイプル。
大きく空洞を設けたフルアコーステック構造となっています。
ちなみに、2.30kgと非常に軽量です!
上位機種に相応しく、ボディもネックもバインディングで装飾されており、煌びやかなブロックインレイが採用されています。
変則3点止めのボルトオン構造、ユニークですね。
ピックアップは、DeArmond社製のシングルコイルの Argyle“Gold Foil”が2基。
菱形の連続した格子模様(アーガイル柄)のデザインがとても素敵です。
コントロールは、それぞれのピックアップのボリュームとトーン。
そして特徴的なロータリータイプのPUセレクターは4ポジションとなっており、内訳は下記の通りです。
- フロント
- フロント+リア (インフェイズ)
- リア
- リア (ローカット)
ちなみに63年のカタログによると、当時の価格は $149.50 。
安価なことで知られているハーモニー製のギターはストーンズのメンバーもキャリアの初期で使用していたことがございますが、このモデルは最上位機種ということで当時のFender社のDuo Sonic($155)やEsquire($164)に近い価格設定となっています。
音色はヴィンテージのホローボディらしい軽快で温かみのあるサウンドで、年式や楽器の構造を考えれば非常に弾きやすいコンディションが保たれています。
近日中には、店頭・通信販売を開始する予定となっていますので、気になる方は是非当店HPをチェックしてください!
今回はこの辺で。