史上最高の「スチューデント・モデル」メーカー”Danelectro”について ~中編~
こんにちは。スタッフの鹿毛です。
今回は前回に引き続き”Danelectro”について取り上げていきたいと思います。
前回の最後に”最も知られている「ショート・ホーン」スタイルのものから、近年のものにかけて取り上げていけたら、”と言っているのですが、
使用者も多く、Danelectroのパブリック・イメージにもなっているであろう「ショート・ホーン」を取り上げていたら結構な文量になってしまったので、今回は「ショート・ホーン」編ということでやらせていただきます。
Danelectro Model 59 “O” Original Factory Spec (Black)
改めまして、1958年に製造を開始したダブルカッタウェイの通称「ショート・ホーン」シリーズです。写真はリイシューの”Model 59 “O” Original Factory Spec”モデルです。
Danelectroのギター、といえばこのタイプを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。少なくとも僕はそうです…。Jimmy Pageの”DADGAD”チューニングでの”3021″モデルの使用や、Eric Claptonの奇抜なペイントが施されたものが有名なのでは、と思います。
オリジナルとリイシューとでほとんど仕様の差はない様に思われます。しかしながらオリジナルを年代ごとに追っていくと、初年度にあたる58年はガードが短くコントロールはボディにマウントされていますが、次年度の59年にはコントロールごとマウントした長いガードが見られ始めるようになります。そして63年頃になるとほとんどが長いガードのものに切り替わります。先述のペイジやクラプトンの”DC”も長いガードのモデルですね。
リイシューのモデルは長い方のガードが取り付けられており、おそらく有名な使用者の持つDCのルックスに合わせる目的で製作されたのでは、と思います。
ちなみに同時期に”Deluxe”モデルもラインナップされていました。こちらはボディの外周にバインディングが施されていて、どの年代のものにも短い方のガードがマウントされていますが、ガードのないモデルもありました。
現在当店に在庫している Danelectro 2020 59 Divine (Dark Walnut Design) はバインディングありのDeluxe仕様になっています。
入荷した時には「バインディングがある!すごい!」と子供みたいな感想ですが興奮しました…!
個人的にはどのルックスもとても好みです。Danelectroといえばショート・ホーン、というイメージがあったので、ショート・ホーンを持っているとやっぱりDanelectroの所有欲が満たされていくのを感じます。
ちなみに長いガードの方は、ガードの止めネジが少ないからなのかコントロール周りが普通に浮いて動くので驚きます…。
先述のペイジやクラプトン以外にも、Pink FloydのSyd Barrettや、Mark Knopflerなどが6弦仕様のショート・ホーンをアルバムやライブにて使用しています。また、安価で12弦仕様のギターが手に入るのも魅力なようで、R.E.M.のPeter Buckや、TemplesのJames Bagshawなどの使用がPVやライブなどで見受けられます。
僕がよく手に取るのは”Dano Pro”の方ですが、いろいろ調べているうちにDCもたくさん弾いてあげたくなりました。
こうして楽器について深く知ってしまうとどんどん楽器が手放せなくなって、どんどん楽器が増えていってしまうんですよね…。居住スペースは狭くなるばかりですが、僕は全然気にしませんね!なんだか面白いので!
次回こそは近年のモデルについて取り上げたいと思います。
それでは。