“折衷案”なギターについて
こんにちは。
今回はタイトルにある通り「折衷案」のギターをご紹介します。
何を折衷したものかと言いますと、
・アコースティックギター
・エレキギター
確かに1本で済めば便利なのはわかりますし、作ってみようとなったのも納得がいきます。
しかし結果的にどちらにもならない独特な楽器が出来上がっているのも面白いので、
いくつか取り上げてみたいと思います。
まずはこの楽器から。
Taylor 2014 T5 Standard
Miyavi氏が使用していたので見たことはある方は多いはずです。
モデル名の”T”はThinlineに由来していて、
ボディの厚みはセミホロウ系のギターと同じくらいです。
ブリッジ下にはアコギ用のマイクが仕込まれていて、
ボディトップに他のTaylorエレアコと同じ2Band EQとVolumeコントロールがあります。
エレキ用のPUは一見リア1発のようですが、
指板エンド下あたりにフロントピックアップが仕込まれています。
(裏蓋を外さないと見えません。)
ボディサイドには5点セレクターがついていて、
PUポジションの選択ができます。
ゲテモノのようですがちゃんと作り込まれているのはさすがTaylorという感じです。
次はこちら。
Fender 2019 American Acoustasonic Telecaster
2019年に登場したモデルで、テレキャスターをはじめ
既存のFenderギターを模したスタイルでアコースティック化しています。
しっかりと空洞のあるボディ構造ですが、コンターも入っていますし
サイズ感は通常のFenderと変わらないので通常のエレキギターからの持ち替えも違和感がありません。
エレキ用ピックアップは専用の”Acoustic Noiseless”、
アコースティック用マイクはFishman製が搭載されています。
さらにボディサイズや機種のシミュレートも可能で、
セレクターでピックアップの選択も含めコントロールできます。
今回のラインナップで一番エレキっぽさのある見た目ながら、
アコースティック部のサウンドバリエーションが1番多いのはこのモデルです。
最後にこちら。
Godin 2007 A6 Ultra (Natural)
ライブ用に特化したアコースティック楽器を製造した元祖とも言えるのがこのGodinで、
高いクオリティなのにも関わらず比較的安価なのも特徴です。
ボディも薄く軽量で、セミアコ等を扱う要領で使用でき、
ナット幅も42.8625mmとかなりエレキギターに近い弾き心地に仕上げられています。
エレキ用ピックアップは専用のハムバッカータイプ、
アコースティック用マイクはFishman製が搭載されています。
このギターは他の2機種にはない実用的な機能があります。
アウトプットが2つ用意されている点です。
そのため
・アコギはDIから卓に出力
・エレキはボードを通してアンプに
という使い方も可能になっているのです。
ライブユースにはすごく助かる仕様になっていると思います。
3機種ともライブでの持ち替えのストレスを軽減できるのはもちろんですが、
DTMの場合でも手軽に音色切り替えが出来るメリットがあります。
フルサイズのアコースティックギターに比べれば生音の音量も小さいので、
宅録の際に周りを気にせず作業できるのではないかと思います。
是非気になった方は当店へ。
それでは。