鮮やかなものから落ち着いたものまで マルチレイヤー・フィニッシュについて ~サンバースト編~
こんにちは。
今回はタイトルにもある通り、「マルチレイヤー・フィニッシュ」について取り上げていきたいと思います。
以前別のスタッフも「Fenderのマルチレイヤー」について取り上げていたのですが、あれから新たに入荷したものや、またFender以外のものも多く取り扱いがあったので、この機会に取り上げてみようと思います。
Fender Custom Shop 2013 Michael Landau 1963 Stratocaster Heavy Relic (Fiesta Red/Sunburst)
まずはこの楽器から。こちらは 2013年製「Michael Landau 1963 Stratocaster」です。
遠目から見てもちゃんと下のカラーがサンバーストだと判るのが素晴らしいですね。
マルチレイヤーの難しいところは、下側のカラーをどれだけ見せるのがカッコいいのか、というバランスの部分だと個人的には思っています。この楽器は非常に上手くバランスが取られていて、入荷するたびに見た目のバランスの良さに感服します。
また裏面も特徴的です。木地まで出てきてしまっている大きな塗装剥がれがあるのもそうですが、上の剥がれが下のサンバーストのリム部のみが見えるものになっていて、フィエスタ・レッド/ブラックのマルチレイヤーに見えるのも個人的には注目したいところです。
また、本人の使用している1963年製のオリジナル機もフィエスタ・レッドの下からちゃんとサンバーストが覗いていて、これがまたカッコいいんですよね…!
Fender Custom Shop 2008 MBS 1957 Stratocaster Heavy Relic Master Built by Greg Fessler (Black/Sunburst)
次もFenderですが、今度は落ち着いた雰囲気のマルチレイヤーです。こちらは 2008年製「1957 Stratocaster Heavy Relic Master Built by Greg Fessler」です。
かなりリムの細い2トーンのサンバーストが下部に採用されているためか、エルボー・コンターの下のサンバーストはバーストしておらず、殆どイエロー系のカラーとのマルチレイヤーに見受けられます。
個人的マルチレイヤー注目ポイント「裏面」もかなり落ち着いた仕上げになっています。控えめながらブラックとイエローのコントラストが目を引きますね。
Xotic 2019 XTC-1 Heavy Aged (Candy Apple Red/Sunburst)
次は「下にサンバースト」でも別のブランドです。こちらは Xotic 2019年製「XTC-1」です。
Heavy Aged仕上げであることも相俟って非常に大胆にサンバーストが露出しています。上のキャンディアップル・レッドの下地のゴールドも大きく面積が取られていて、実質「キャンディアップル・レッド/ゴールド/サンバースト」の3層のマルチレイヤーとなっているのでお得ですね!
裏面はもっとレイヤー部が大きいです。中心部がかなり明るいサンバーストなので、すぐ横のキャンディアップル・レッドとの対比が非常に映えますね。
マルチレイヤーという題材の解釈は本当に自由なんだろうな、と思いました。現行で製作されているものは1本1本がフィニッシュ遍歴の妄想の元に生まれているのかな…、なんて思うと楽しくなってきますね。
下がサンバーストのものでもこれだけの文量になってしまったので、回を分けて取り上げていきたいと思います。
次回はサンバーストから離れて、より鮮やか寄りで取り上げていきたいと思います。
それでは。
Xotic 2019 XTC-1 Heavy Aged (Candy Apple Red/Sunburst)