Jerry Jones Baby Sitarのお話

今回はJerry Jones Baby Sitarです。

ご存知の通りシタールはインドの民族楽器で、
伝統的なものはドローンを含む19本の弦が張ってあります。

フレット上にある弦ももちろんギターとは異なるチューニングで、
楽器の構造もかなり複雑で、弾きこなすのがかなり難しい楽器です。

そこで登場したのがこのエレクトリック・シタール。

Coral社が1967年に生産を開始、ギターと同じチューニングかつ
エレキギターと同じ弾き心地という画期的な楽器でした。

ちょうどサイケデリック全盛期ということもあり、
ビートルズなど多くのアーティストが使用しています。

しかしながら、1969年には生産完了。

比較的短命なモデルとなってしまいました。

そこから時は過ぎ1990年。

Jerry Jonesブランドからエレクトリックシタールが復活します。

今回入荷したのはそのJerry Jonesが生産した”Baby Sitar”モデルです。

一番の特徴は共鳴弦として使用するドローン部分がないことで、
ボディサイズもコンパクトでシンプルなデザインに仕上がっています。

この塗装は”Red Crackle”という名称で、
その名の通り赤を基調にヒビの入ったようなカラーリングです。

ピックガードの柄もシタールの装飾に似ていてかわいいですね。

さてシタールの「みょーん」という音を再現する源となっているのが
樹脂製で面積の大きなパーツ、通称”Buzz Bridge”です。

ピッキングすると弦が樹脂部分にあたり共振を起こすことで、
あの独特な響きが生み出されているのです。

「ここが壊れたら買い替えなければいけない」と不安に思った方、
Gotohからリプレイスメントパーツが生産されているのでご安心を。

ピックアップはDanelectroのLip Stickが1発搭載され、
コントロールはボリュームとトーンのみでシンプルです。

ボディシェイプはシタールを連想させる楕円形のため
一見座った状態では弾きにくそうに見えますが…

ちゃんと足置きが付いているので想像よりは弾きやすいですよ。

エスニックな響きを手軽に味わいたいという方にとてもおすすめです。

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