Paul Reed Smith ~ポール・リード・スミスについて~ その19

前回はこちら。
https://www.niconico-guitars.com/html/blog/staffblog/paul-reed-smith-ポール・リード・スミスについて-その18/

新しい工房の話の前にNAMMショーで華々しいデビューを果たしたPRSのギターについて。

多くのディーラーから高い評価を受けた”Custom”や”Standard”モデルですが、どんな点がこれまでのギターと違っていたのでしょうか?

NAMMで発表されたPRSのモデルには、ポールの目指していた”Gibson x Fender”的なものを含みつつ、様々なPRS独自のユニークなスペックが盛り込まれました。

ボディエッジは、バインディング無しの状態(のちにナチュラルバインディングと呼ばれる)となっていました。

元来、ボディバインディングは、
-アコースティックにおいては木部の接合部分を隠すため
-レスポールにおいてはエッジ部分の打痕を防ぐ役割
ということで付けられていましたが、ポールはその必要性を感じなかったため、あえてバインディングを巻かずに、着色をしないことでバインディングがあるかのようなルックスに仕上げました。

あまり言及されることはありませんが、ナチュラルバインディングはPRSが初ではないかと思われます。(諸説あり)

ネックスケールは、ギブソンの24 3/4インチとフェンダーの25 1/2インチの間となる25インチを採用。

これもPRSが初と思いきや、このスケールはDanelectroが50年代に生産したいたものなどが存在したそうです。

またフェンダーの5wayブレードスイッチとギブソンの3wayトグルスイッチが主流だった中、5wayロータリースイッチもまたユニークな仕様の一つでした。

これはポールが初期の頃に使用していた8芯シールドの”Bartolini Hi-A”から構想されたもので、ギブソンのハムバッカーサウンドにテレキャスターやストラトキャスターのハーフトーンのようなサウンドを得られるというものでした。

~ピックアップ&トレモロブリッジに続く~

Follow me!