Paul Reed Smith ~ポール・リード・スミスについて~ その30
前回はこちら。
https://www.niconico-guitars.com/html/blog/staffblog/paul-reed-smith-ポール・リード・スミスについて-その29/
トップ材を厳選した初の”Ultimate”PRSギターとして1986年から製作が開始された”Signature”モデル。
そのPRSの中でのハイエンドモデルとして続いたのが、
“Limited Edition”モデル。(Sinature Limited Edition”とも呼ばれる)
現在、PRSギターの中でもかなりレアでコレクタブルなアイテムとなっているこの”Limited Edition”は、
1989年に製作がアナウンスされ、そこから300本のみ限定という形で販売されました。
当時のPRSとしては初となる下記スペックが採用されたユニークなギターで、ヘッドには”Signature”同様のポールの手書きのサインが書かれました。
- レスポールスタイルの”Tune-O-Matic”ブリッジ & スタッドのハードテイルピース
- fホール無しのホロー構造のボディ(マホガニーバックで蓋をする形)
- シダー&レッドウッドをボディトップに使用(カリーメイプルやレースウッドなども使用)
このモデルが製作されたことにより、その他のモデルにもホローボディやチューンオーマチックブリッジのオプションが用意されることになりました。
PRSの長年のウッド・バイヤーであるマイケル・リード(Michael Reid)が丸太1本のレッドウッドを持ち込んだこともこのモデルの製作のきっかけの一つだったようです。
ちなみにこのレッドウッドは、大柄な杢目のフィギュアドを持った材で15年もの間塩水に浸かっていたものだったそうです。
こちらの”Limited Edition”も販売は好調だったそうで、”Signature”と”Limited Edition”この二つのハイエンドモデルを製作&販売したことで、ポールは市場における”最高級&限定”のギターの需要をハッキリと見出しました。
~続く~