Paul Reed Smith ~ポール・リード・スミスについて~ その44 (生産プロセス11~ボディ~)
前回はこちら。
https://www.niconico-guitars.com/html/blog/staffblog/paul-reed-smith-43/
CNCマシーンに真空吸着により固定されたボディは先にバック側の加工からスタートします。
まずはバックコンターの制作。
次にボディ外周。
バンドソーでカットした余り分を正確に削っていきます。
続いて、トレモロキャビティとバックキャビティの掘削。
最後にバックプレートを止めるためのネジ穴のガイドとなる小さな穴を空けます。
削られた木を空気で吹き飛ばしつつ取り出し、次にバックキャビティ内にオーダーナンバーの書き込みとシールのラベリングが行われます。
これでバック側の加工は完了。
続いて、トップのカービングへと送られます。
バックの時と同様に真空吸着によりガッチリと固定されます。
トップのヴァイオリンカーブを一気に整形していきます。
余談ですが、ファクトリーツアーで訪れた人々にはこのトップカービングの工程が好評のようです。
トップアーチ→ノブ→トレモロキャビティ→ブレードスイッチ→ピックアップキャビティといった順番で次々と早い速度で作業は進みます。
そうして完成したボディには担当の係から日付のスタンプとクオリティチェックのサインが付けられ、CNCでの作業は完了となります。
S2ラインのギターも基本的には同様のプロセスを経てきますが、コアラインがCNCがボディを一個ずつ整形していくのに対して、S2は一気に2個ずつ整形していくことが可能になっています。(アーチトップの形状が異なるが大きな要因のようです)
そのためCNCマシーンで費やす時間はコアモデルに比べると三分の一になっているそうです。
~続く~