Paul Reed Smith ~ポール・リード・スミスについて~ その10
前回はこちら。
https://www.niconico-guitars.com/html/blog/staffblog/paul-reed-smith-ポール・リード・スミスについて-その9/
ハワード・リースの”Golden Eagle”やナンシーウィルソンの12弦ギター購入などが続き、販売が好調なポール。
そんな中、以前に試奏はしてもらったものの購入にまで至らなかったSantanaのためにギターを製作したいという強い思いを抱き続けていました。
1980年の秋、サンタナのライブをポールは再び訪れました。
そこでサンタナのローディーのJohn Gabrielliを発見し、オールマホガニー/ドラゴンインレイ/P-90仕様の1本を手渡します。
数分後、手招きされて行った先には、Santanaがポールのギターを弾いている姿が。
“This is great. Can I play it tonight?” (これは素晴らしい。今夜これを弾いて良いか?)
と本人からのまさかのオファー。
その後、ポールはサンタナに自身の製作してきたギターの写真を集めたスクラップブックをサンタナに見せました。
その中の”Golden Eagle”が目に止まり、
“This is what I want” (これが欲しい)
とサンタナ。
さらに話し込んだ二人は、連絡先を交換しあい、サンタナのために新しい1本を製作する約束を交わしました。
その時もこれまでと同様に
“もし気に入らなかったら買わなくても構わない”
という契約の形を取りました。
その後、ステージでポールのギターを弾き始めたサンタナでしたが、その時の使用機材と相性がずいぶん悪かったようで、すぐに違うギターに持ち替えてしまったそうです。
おそらくサンタナとしてはここでギターの注文のキャンセルを考えていました。
しかしP-90のせいだと確信していたポールは、必死にサンタナを説得して、1本製作するという契約の破棄にはなんとかならずに済みました。
そして、ポールはHoward Leaseにある頼み事することに。
~続く~