Paul Reed Smith ~ポール・リード・スミスについて~ その14

前回はこちら。
https://www.niconico-guitars.com/html/blog/staffblog/paul-reed-smith-ポール・リード・スミスについて-その13/

1982年、ポールは”Sorcerer’s Apprentice”(魔法使いの弟子)という名前のプロジェクトを開始しました。

これはEric Pritchard (エリック・プリチャード)と二人で共同で開発したオリジナルギターのデザインを、大手ギターメーカーに売り込み、製品化しようとした企画でした。

“Sorcerer’s Apprentice”(魔法使いの弟子)という名前は、ディズニーの”ファンタジア”という映画の中でミッキーマウスが演じた役名から取られており、映画内の色彩豊かな幻想的なイメージや魔法使いのように様々なサウンドを生み出すギターから名付けられました。(ポールは今考えるとこのネーミングセンスに関して恥ずかしく感じているようで、非常に照れくさそうに語る動画が残っています)

ちなみにEric Pritchard (エリック・プリチャード)は1980年頃からポールの新たなアシスタントとして迎えられており、大学でMathematics and Electrical Engineering (数学と電気工学)を専攻していた人物で、ポールの比較的弱い部分である電気機械関連で特に大きな助けとなっていました。

さて、このオリジナルギターは、現在のモデルに近い左右非対称のカッタウェイアーチトップボディ、フレイムトップ、バードインレイでしたが、
-27フレットネック
-3つのP-90をアレンジした特殊なピックアップレイアウト
が採用されており、それまでモデルとの大きな違いとなっていました。

複数本のみ製作されたこのシリーズですが、この中でもバリエーションがあり、12弦仕様やハムバッカー搭載したものが作られており、フィニッシュもブルー系のカラーをメインとしてレッドからパールホワイトまで多彩なカラーリングのものが存在しています。

この時に作られたヘッドストックが現在のヘッドストックのデザインに受け継がれており、ブリッジもポール達により新たにデザインされた2wayブリッジでのちに特許申請し、現在のストップテールへと進化していきます。

~続く~

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