Soultoolのお話。

今回はSoultool Customized Guitarsのお話です。

Soultool Customized Guitarsはスイスのハンドメイドギター工房で、
チューリッヒ近郊のButtikon(ブチコン)という村に拠点を構えています。

大工・木工職人の家に生まれたEgon Rauscher氏により設立され、
1998年より製作の全工程を氏が一人で勤めています。

今回入荷したのはPerformer T22 モデル。

Aprilia Racing Redカラーを纏った摩天楼オペラの元ギタリストAnzi氏のシグネチャーモデルで、
2007年から2016年ごろまでメインとして使用していた個体と同スペックになっています。

ちなみに”Aprilia”はイタリアのバイクメーカーで、ブランドロゴや
レーシングチームのイメージカラーは赤が基調となっています。

Performer TはPerformer Sと並びSoultoolの代表機種で、
テレキャスターを変形させたようなボディシェイプが特徴です。

ボディエンドが湾曲しているデザインもどこかヨーロッパ味を感じます。

ボディバックを見るとネックジョイントはFreedomのような1点留めに見えます。

しかし、ちょっと下にあるブランドロゴ入りの金属プレートを開けると…

もう2本のボルトがなんと斜めに打ち込まれネックを固定しているのです。

続いて指板。

ぱっと見では分かりづらいのですが、よく目を凝らすと…

8フレット以降のフレットワイヤーが細くなっているのがお分かりいただけるでしょうか。

“2 Zone Fretting”という工法で、運指のしやすさや
ローアクションセッティングのしやすさを考慮した設計のようです。

ヘッドストックは4:2デザインのMusic Man的なデザインです。

ペグはロック式が採用されています。

最後に電装系。

PUはドイツ製”Haeussel Pickups” というブランドのAnzi氏用セットが搭載されています。

特筆すべき点は、ピックアップキャビティにノイズ対策用ダミーコイルとして、
ピックアップがボディに直付けされていることです。

SuhrのSSC的な用途ですがかなり大胆なやり方ですね。

またトーンポットのPush/Pullで音色のキャラクター切り替えが可能です。

Anzi氏のファンのみならずMusic Man系のハイエンドギターがお好きな方にもおすすめです。

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