Stephen Stern ~アーチトップスペシャリスト~ 1

現在はグレッチをメインに製作していることでも有名なマスタービルダーのStephen Stern(ステファン・スターン)。

他のビルダーとは異なり、セットネックやアーチトップなど非常に専門性の高いギターを作り続けています。

1979年から1980年代半ばまでの約5年の間、シャーベル/ジャクソンに所属。

その時のシャーベル/ジャクソンには、John Page(ジョン・ペイジ)の後にフェンダーカスタムショップの責任者となったMike Eldred(マイク・エルドレッド)が上司としており、ステファンは彼の元で働いていました。

最終組込の責任者でもあったマイク・エルドレッドがシャーベル/ジャクソンを辞めた後には、彼のポジションにステファンが代わりに就くことになります。

その後、シャーベルを辞めたステファンは、特注の家具(棚)を作る店(ショップではなく個人的な受注生産かもしれません)をオープンしてしばらく切り盛りしていました。

そんな中、ステファンはフェンダーでのスタッフ募集を見つけ、またギター製作の現場に戻りたいという思いに駆られます。

そして1993年3月に自身の製作したレスポールタイプのギターと家具の写真と履歴書を持って、いざフェンダーへ。

カスタムショップマネージャーのジョン・ペイジも家具作りを趣味にしていることもあり、二人は意気投合、そこで即採用になります。

そのままカスタムショップに入ります。

そこで一番最初に与えられた仕事は、まさかの各ビルダーの作業台作りでした。

まさに適材適所ではありますが、本人は面食らったそうです。

もちろんその後すぐにギター作りに。

面接の際に、ステファンはストラトキャスターやテレキャスターを作りたいと希望しましたが、(フェンダーに来たので当然かとも思いますが)、
ジョンは
“それができる人間は他にもいるから、チャレンジなプロジェクトにやってみないか?”
と提案。

そのチャレンジとは、アーチトップ界のレジェンドであるジミーダキストとのプロジェクトでした。

シャーベル/ジャクソンにいたものの、それまでにアーチトップ製作の経験の全く無かったステファンでしたが、このプロジェクトに挑むことに決めました。

~続く~

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