WilkinsonとGotohに守られて。~前編~
James Tylerのラインナップが徐々にですが豊富になってまいりました。
ストラトの進化系ブランドとして有名なTylerですが
Jim Tylerさん自身は70年代からリペアマン/ビルダーとして活躍されておりました。
しかし2021年を持って、Jim Tyler氏の引退が発表され、
その輝かしいキャリアへの称賛とともに寂しさも感じますね。
そんなタイラーですが、長年にわたりWilkinsonブリッジと
Gotoh製のブリッジを採用してきました。
Wilkinson製かGotoh製かは年代で分けられるのですが、
その中のカテゴリーはあまり気にされないことが多いので
この機会にモデルごとに細々した違いを2編に分け紹介しようと思います。
今回はWilkinsonブリッジです。
James Tylerでは2008年ごろまでWilkinsonが搭載されており、
ピックアップが自社製になるのと同時期に廃止になりました。
ちなみに1998年にライセンス契約を結んだGotohによるOEM生産が行われており、
Wilkinson名義でトレモロブリッジのみならずPUやペグなどもラインナップされています。
James Tylerが使用していたWilkinsonブリッジは3種類あります。
1つ目は”VSVG”モデル。
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6点支持式、折り曲げ式のサドルが採用されており、
1番Fenderスペックに近いためかClassicモデルに使用されることが多いです。
2つ目は”VG300”モデル。
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折り曲げ式のサドルは”VSVG”と共通ですが、2点支持のプレートが使用されおり、
Classic、Studio Eliteともに1番使われているのがこのモデルとなっています。
3つ目は”VS100”モデル。
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2点支持なのは”VG300”と共通ですが、サドルが折り曲げではなくかなり重量があります。
Seymour DuncanかDimarzioを搭載したStudio Elite HDに使われていることが多く、
ClassicでもLV.3 Dann Huffモデルなどハイパワーなものに採用されます。
細かい部分ですが、好みのスペックを絞る際に是非注目してみてください。