2018年12月24日 / 最終更新日 : 2018年12月24日 toshiakikasuya REGULAR 129『青ちゃんの命日から高円寺を眺める』クリスマスイブ 話は、いきなり江戸時代に遡る。 当時の将軍、徳川の家光さんが、 鷹狩りをして遊んでいるところに 突然の雨が降り出した。 「此処で少し雨宿りしていこうか」 って、立ち寄ったのが 高円寺というお寺だったのだとか。 その寺がお気に召した家光さんは、 のちの鷹狩りの度に 高円寺を訪れるようになる。 すると、 >> Read more
2018年12月5日 / 最終更新日 : 2018年12月5日 toshiakikasuya REGULAR 128『しつこく・その3 /大阪“BAMBOO”』“LIVE AT SUM” 冨士夫が我が家に居るころ、 しょっちゅう『村八分』の話をしていた。 極限まで贅肉を削ぎ落として 創っていったという音楽性や、 LSD修行(?)のような ドラッグ浸けの日々。 民族主義のフィールドで育った チャー坊の日本感と、 自らの生い立ちを意識した 冨士夫の中に宿る日本が 想像の中で重なっていく。 >> Read more
2018年11月26日 / 最終更新日 : 2018年11月26日 toshiakikasuya REGULAR 127『大阪“BAMBOO”その2』“LIVE AT SUM” カキピーがこんなに 美味いとは思ったことはなかった。 小皿に盛ってあるのだが、 ウーロンハイでソレを流し込みながら、 やっとのことで 腹をもたせていたのである。 「冨士夫ちゃんは、いつも誰にも言わずにお忍びで来るねん」 追加のカキピーを袋から出しながら、 高濱(たかはま)さんが笑顔を寄せる。 「冨士 >> Read more
2018年10月8日 / 最終更新日 : 2018年10月18日 toshiakikasuya REGULAR 123『フールズやあの時代を思い出して』 1986年の クロコダイル3daysは、 6月6(金)、8(日)、9(月)に行われた。 7(土)がないのは、 すでに他の誰かに ブッキングされていたからだ。 「ロックな6月の始めに、クロコで3daysをやりたいんですが?」 店長の西さんに連絡した時に、 「土曜はすでに決まっているよ」 と伝えられた憶 >> Read more
2018年8月30日 / 最終更新日 : 2018年8月30日 toshiakikasuya REGULAR 121『夏休みのお終わり』 夏の朝は蝉の声で目を覚ます。 みんみんと裏の神社から、 うるさいくらいに聞こえてくるのだ。 そこに夏風が揺らす 木々の葉音が重なって いいかげん、寝てはいられなくなるのである。 「あっついな…」 と思ったら、 もう、昼近かった。 水を飲み、顔を洗うと、 洗面所にある洗濯機が目についたので、 そこらに >> Read more
2018年8月8日 / 最終更新日 : 2018年8月8日 toshiakikasuya REGULAR 119『酒の話/北鎌倉の家』 酒の飲み方にもいろいろとある。 元来、僕は下戸だった。 コップにビール半分で頭痛がした。 一杯飲むと必ず死んだように 寝てしまうのだった。 それが、仕事の付き合いで 水で割ったウィスキーなら、 多少は飲めることに気がついた。 それが、ちょうど我が家に 冨士夫が転がり込んできたころ、 一緒に近くの由比 >> Read more
2018年2月15日 / 最終更新日 : 2018年2月15日 toshiakikasuya REGULAR 107『リセット/春』 1991年の初春、 初台にあった事務所をたたみ、 仕事場を自宅に移した。 練馬の農村住宅地である。 住民よりもキャベツのほうが目立っている。 コンビニよりも駄菓子屋のほうが、 存在感がある地域である。 それでも生まれ育った愛着がある。 僕は何年振りかで大きくのびをした。 「いやぁ、すっきりだべ〜」 >> Read more
2017年12月3日 / 最終更新日 : 2017年12月3日 toshiakikasuya REGULAR 101『延原達治/ザ・プライベーツ■その2』The Privates 「 Drive All Night 」 PV MV 「俺たちもレコーディングやってるから来いよ」 このとき、TEARDROPSは 『らくガキ』のレコーディングに入っていた。 そこに、冨士夫に誘われて ブルースハープを持った 延原達治が勇んで現れるのだ。 「俺も若かったからね、 カァー!っていう勢いでさ、 凄い吹き方をしたと思うんだ。 そしたら冨士夫さ >> Read more
2017年11月24日 / 最終更新日 : 2017年11月24日 toshiakikasuya REGULAR 100『延原達治/ザ・プライベーツ■その1』 よもヤバ話も、 今回でめでたく100話目になる。 一昨年の春に始めたのだから、 想いを巡らす月日は2年半を越えた。 ふっと、気がつくと、 アッチ側がやけに騒がしい。 冨士夫、青ちゃん、佐瀬による TEARDROPS の宴の席で、 耕や良のFools族が、 音頭をとっているのだ。 年末になると僕らは >> Read more
2017年11月10日 / 最終更新日 : 2017年11月10日 toshiakikasuya REGULAR 099『チコヒゲ/TEARDROPSに入る!』 西荻窪の南側、 神明通りと五日市街道の間は 碁盤の目になった住宅地だ。 車一台がやっと通れる程度の 一方通行が交差し、 古くからある住宅地の風景がある。 その一角にあるレトロな アパートの前で車を停めた。 外階段を上がり、 二階の角部屋のドアをノックすると、 ビシッと朱色のワイシャツを着こなした チ >> Read more
2017年10月24日 / 最終更新日 : 2017年10月24日 toshiakikasuya REGULAR 097 『シーナ&ザ・ロケッツ/You May Dream』 とっても若い頃、 勤めていた会社が芝浦にあった。 芝浦って、今となっては、 なんだかシャレっぽい地域で、 高層マンションやらなんだかんだと ハイソなイメージさえあるのだけれど、 当時は、ただの倉庫街だったのだ。 田町駅の芝浦口を降りると、 殺風景な中に一本の直線道路が走っていた。 駅前通りって、 普 >> Read more
2017年7月31日 / 最終更新日 : 2017年8月4日 toshiakikasuya REGULAR 089『ジニーの『リゾート』/その1』one more time (Them cover) from リゾート(山口冨士夫&加部正義) live 1976(2CD) 1976年8月、 約40年前の夏の終わりに、 渋谷のエピキュラスで 『SWITCH-ON!(スイッチオン!)』という 音楽イベントが開催された。 仕掛けたのは岩田鉄太郎なる人物である。 「岩田鉄太郎っていうのは、 私の知ってる限りは画家だね。 油絵を描いていた」 そう言って、ジニー(※1)が肩をすく >> Read more
2017年2月1日 / 最終更新日 : 2017年2月1日 toshiakikasuya REGULAR 071『チコヒゲとちょい呑み』FRICTION – Cycle Dance (1980) チコヒゲと季節ごとに ちょい呑みしている。 特別な用があるわけでもないのだが、 顔を合わせているのだ。 ただ、ことあるごとに訊いてはいる。 「まだ、音楽はやる気がしない?」 「冨士夫のバースデイ・イベントには来る?」 そんなとき、チコヒゲは 言葉を選んだりはしない。 根っからのストイックさはさらに威 >> Read more