Rory Gallagherの名ライブ盤”Live in Europe”がもう直ぐ発売から50周年、
~ソロ初期のロリーを振り返ろう~
こんにちはスタッフ高橋です。
今週の3月26日、27日はD1ライツ開幕戦でしたね。
私の地元那須の「つくるまサーキット」での初開催ということで
生配信にかぶりついておりました、2日間。
なんといっても今年のライツには私の推しである
田野結希選手が帰ってきたのです!
初参戦初優勝を成し遂げた直後姿を消してしまったのですが、
House Innovation Racing Teamから復帰!
しかもD-maxにToyoタイヤとかなりの強い体制で…
初開催サーキットで厳し目の路面コンディションの中でも
かなりいいポジションだったのでこの先がとても楽しみです!
さて。
本日4月1日はエイプリルフールなのでどんな嘘から始めようかと思っていたのですが…
「思っていたのですが」と書き出してるあたり嘘なく始まったことがわかります。
今回は、もう直ぐで発売から50周年を迎えるRory Gallagherの名ライブ盤”Live in Europe”と、
その時期のロリーについてのお話です。
発売は1972年の5月で、ちょうど今頃の4月頭にはツアーが終わり一段落した頃でしょう。
自身のバンドThe Tasteを解散し、71年にソロとしての1stアルバム”Rory Gallagher”を発売、
また同年内に早くも2ndアルバム”Deuce”を発売しています。
その勢い止まらぬまま、翌年に敢行されたのがヨーロッパツアーでした。
アルバムに収録されたのはイギリス、イタリア、ドイツで録音されたテイクで、
7曲収録されておりますが、オリジナルは2曲だけでした。
トラディショナルなブルースロックバンドでは当たり前のことですが、
現代ではあまり考えられないですね。
このころのメインギターは晩年までの相棒である’61ストラトです。
72年当時の画像を見る限りまだサンバーストの黒と赤が確認できる程の
塗装の剥がれ具合に留まっております。
とはいえSRVの”No.1”といい勝負ですね。
アンプとエフェクターですが、この頃はまだTaste期と似たセットで
VOX AC30にRange Masterの組み合わせです。
AC30のノーマルチャンネルを使用し、Rangemasterでゲインを稼ぐという使い方でした。
晩年TS808とDyna Compのボードになるのですが、
全盛期と呼ばれる時代はRangemaster期と結構かぶっています。
このRangemaster期のロリーの音の特徴ですが、
・手元を絞った際に、籠もっていくのでは無くシャリっとしていく
・手元をさらに絞った時、日によってちょっとゲートっぽい音になっている。
ゲルマニウムトランジスタの入ったペダルらしい特徴ですが、
おそらく電池のコンディションや会場の温度でかなり音が変わったことでしょう。
ちなみにですが晩年のロリーの音はこのシャリ感がどんどん減っていっています。
ぜひ聴き比べてみてください。
最後にLive in Europeのオリジナル曲の聴きどころですが…
2曲目に収録された”Laundromat”
デビューアルバムの1曲目で、
あのリフが始まっただけでみんなテンションも上がったことでしょう。
レンジマスターによるトレブル成分とスピーカーディストーションが相まって
センターピックアップが主ながらかなりエッジが効いた音です。
また7曲目収録の”In your town”(2ndアルバムのB面1曲目)
もちろん豪快なスライドギターが聴きどころなのですが …
スライドギターではテレキャスターに持ち替えることの多いロリー。
しかしジャケットを見る限りストラトのままスライドをやっています。
是非アイルランド国内でのテイクと聴き比べてみてください!
レコーディンングではBassmanをはじめTweedアンプを使用し、
70年代半ばからステージでもFenderアンプのことが増えます。
ギター側で歪みをコントロールしながらフルアップのコンボを鳴らすのが好きだといっていたロリーですが、
同時にあまり大音量になるのは好きじゃないと語っており、
ヴォリュームを上げた際の音量がちょうどいいTweedやブラウンフェイス系をメインにしていたようです。
VOXならではのプレゼンス感が存分に味わえるのもこの頃なので、
おうち時間で是非聴き比べてみてください。
私もサブスク、LP共に聴き比べの日々です。
では!