2016年10月23日 / 最終更新日 : 2016年10月29日 toshiakikasuya REGULAR 058『村八分対談【後編】/恒田義見・上原”ユカリ”裕』/草臥れて そのむかし、冨士夫から こんな手紙をもらったことがある。 『ダイナマイツ以前は、 (ルーズながらも)オレは静かで、無口で、 別にとりたてて 毒にも薬にもならない人間だったけど、 それはそれで、 すごくきれいに生きていたんだと思う。 (誰にでも“ あの頃(エデンの園) ” っていうのがあるようにね…) >> Read more
2016年10月15日 / 最終更新日 : 2016年10月24日 toshiakikasuya REGULAR 057『村八分対談【前編】/恒田義見・上原”ユカリ”裕』/どうしようかな/渡辺大知(黒猫チェルシー)、峯田和伸(銀杏BOYZ)、岸田繁(くるり)の3人が歌う映画「色即ぜねれいしょん」の主題歌。 【前号までのあらすじ】 村八分のお話をお聞きするため、 初代のドラマーであった恒田さんにお会いした。 恒田さんは「一生に一度だけだぞ」と前置きをされ、 約二時間半もの間に、 イッキに46年前の憶いを吐き出され、 …その別れ際、お話の余韻も残る空気の中で、 逆に、恒田さんからの申し出を承った。 「ユカ >> Read more
2016年10月4日 / 最終更新日 : 2016年10月24日 toshiakikasuya REGULAR 056 番外編『村八分/前夜・後編/恒田義見』/ What a Shame : The Rolling Stones 1970年7月26日、富士急ハイランドで 『ロック・イン・ハイランド』が行われた。 日本初の野外キャンプ・イン・ライヴだったのだが、 観客よりもマスコミやカメラマンのほうが 多かったと伝えられている。 『ちょうど「裸のラリーズ」が出て来て 「ギミー・シェルター」を演奏し始めた時、 案の定カメラマンの >> Read more
2016年9月29日 / 最終更新日 : 2016年10月24日 toshiakikasuya REGULAR 055 番外編『村八分ー前夜/前編/恒田義見』いきなりサンシャイン / チバユウスケ × 内藤幸也 × TOKIE × 茂木欣一 970年、ザ・ダイナマイツが解散して、 冨士夫が自由に飛び回っているとき。 『村八分』の本を読み返すと、 毎日の登場人物が忙し過ぎて、 何がどうなってんのか、目が回る。 その中で、チャー坊が登場してくるシーンあたりから、 セッションばかりやっていた冨士夫の中に、 バンドを作りたいという想いが ムクム >> Read more
2016年9月16日 / 最終更新日 : 2017年10月5日 toshiakikasuya REGULAR 054『サウサリートの最後の朝』/アイムソウリイ 『雲ひとつない青空に、ぽっかりうかんだ白い雲』 という詩(?)を小学生の時に書いて、先生に笑われたことがある。それも教室のみんなの前でだ。 でも、それは決して嫌な記憶ではない。先生も微笑ましく笑っているのだ。教室のみんなも楽しんでいる風だった。 ……と、思うのだが、ほんとうはどうだったのだろう? そ >> Read more
2016年9月11日 / 最終更新日 : 2017年10月5日 toshiakikasuya REGULAR 053『天国にいちばん近い場所』/ いいユメ見てね 去年の今頃だっただろうか、所沢にあるライヴハウスに大久保初夏ちゃんを観に行って来た。ベガーズのケンちゃんが、何を思ったか「バンドのPVを作りたい」と言いだしたため、オッサンバンド映像の華になってもらうために初夏ちゃんのステージを訪ねたのだった。 この日の初夏ちゃんは、相変わらずにブルージーで可愛くて >> Read more
2016年8月30日 / 最終更新日 : 2017年10月5日 toshiakikasuya REGULAR 052番外編2 『夏の終わり』/真夏の夜の動物園 8月も終わりに近づくと、少しばかり日暮れが早まって、夜7時まで明るかった高揚感が少しずつ影を落としていく。 その長くなった影を目で追って行くとその先に冨士夫が立っていた。「何やってんだよ、トシ、早く来いよ」……いつだって文句ばかりだ。まぁ、そのわりには笑顔なのだが……。 鎌倉の海に行ってたころは家族 >> Read more
2016年8月21日 / 最終更新日 : 2017年10月5日 toshiakikasuya REGULAR 051/番外編 『 SO WHAT /こぼれ話』ジョニー・サンダース/忌野清志郎/他、様々な関係者の方々、ありがとうございました。無事に冨士夫の誕生パーティは終了いたしました。 『仕事帰りのOLが疲れた身体をもてあましながら マンションに入って行く。 そして、鍵を開け、部屋に入り、灯りをつけるんだ。 すると、このままでいいのか? という、あらゆる衝動が沸き起こってくる、 ナンてのは、どう?』 そう言いながら冨士夫は、冷や酒の入ったガラスコップをクィッ!と空けた。この頃のの冨 >> Read more
2016年8月8日 / 最終更新日 : 2017年10月5日 toshiakikasuya REGULAR 050 『サウサリート/遥かなるMixin Love・2』風にとけて サンフランシスコから ゴールデンゲートブリッジを渡った 対岸にサウサリートはある。 昔はただの漁村だったらしいが、 近年では芸術家が多く集まる海辺のリゾートだ。 海岸近くから緑が茂る斜面になっており、 夕暮れどきになると、 そこに点在する住宅から灯りがこぼれ出し、 それが幻影的な景色を映し出していた >> Read more
2016年8月1日 / 最終更新日 : 2017年10月5日 toshiakikasuya REGULAR 049『サンフランシスコ/果てしなきMixin Love・1』 世界で一番忙しい街 時は1990年1月29日マンデー。よもヤバ話の流れでは、僕自身がサンフランシスコに飛ぶのだが、どーも、飛ぶ気がしない。 あのときは、先に飛んで行ったTEARDROPSが勇んでプラント・スタジオに入ったものの、2週間たっても1曲も録れていないという悲しいお知らせがあったばかりだった。 「おいおい、いっ >> Read more
2016年7月12日 / 最終更新日 : 2017年10月5日 toshiakikasuya REGULAR 048『村八分/チャー坊とテッちゃん』Funny Day 年が明け、多忙をきわめる1990年が始まった。三が日が過ぎた4日からスタジオに入った。天から降りて来る新曲を呼び込む儀式である。グループ4人が祈るようにそれぞれの楽器を鳴らした。時おり首長である冨士夫が奇異なうなり声をあげる。それに同調するのはバランスをつかさどる青木だ。占い師もかねるベースのカズが >> Read more
2016年7月1日 / 最終更新日 : 2017年10月5日 toshiakikasuya REGULAR 047『レコード・プラント・スタジオ/PINK CLOUD『PLANT BLEND』ヒッチハイク 「ふ~ん、そ~ゆ~ことだったのかぁ…」 そう思うことは、日常的によくある。それは、今ではもうまったく忘れちまっていることなのか、はたまた、はなっから把握していなかったことだったのか…、そのどちらかだ。 エミリから当時の話を聞いてみて改めて思った。 「ふ~ん、そ~ゆ~ことだったのかぁ…」って。 エミリ >> Read more
2016年6月24日 / 最終更新日 : 2017年10月5日 toshiakikasuya REGULAR 046 『山口冨士夫 BIRTHDAY PARTY 2016!』今夜はおやすみ 冨士夫が崖っぷちから復活したのは旧友、吉田クンのおかげだ。エミリやナオミちゃんの、真綿でくすぐるような介護の成果でもある。 どうしようもなく途方に暮れているとき、内田ボブが励ましに来てくれた。冨士夫は、大鹿村の人たちにエナジーをもらい、再び歌い始めたのだ。 『支える会』を立ち上げてくれたのは、京都時 >> Read more
2016年6月20日 / 最終更新日 : 2017年10月5日 toshiakikasuya REGULAR 045『続・谷間のうた』泉谷しげる/忌野清志郎/ ザ・タイマーズ 「『谷間のうた』って、泉谷しげるにあげるつもりだったんじゃねぇか?」 ある時、突然に冨士夫が言いだした。 「何の話? なに言ってんの?」当然、そう切り返す。 「だってさ、『谷間のうた〜不思議な泉』だろ?歌い出しが ♪谷間にしげる♪ じゃない。そこだけで“泉谷しげる”が総て入ってるんだよ」 “ なるほ >> Read more
2016年6月11日 / 最終更新日 : 2017年10月5日 toshiakikasuya REGULAR 044『スライ&ロビー/久保田麻琴』谷間のうた/忌野清志郎 みんなが知っている『春の小川』という童謡・唱歌。実は、この歌の風景は、渋谷駅東口の北側を流れる渋谷川と、代々木八幡周辺を流れる宇田川が、そのモデルになっているという話だ。つまり、100年余り前の『豊多摩郡(渋谷)』が歌の舞台なのである。 ちょっと、その『渋谷川』に沿って、渋谷駅から明治通りを渡り、宮 >> Read more
2016年5月27日 / 最終更新日 : 2016年10月7日 toshiakikasuya REGULAR 043『らくガキ』/ 鋤田正義/デヴィッド・ボウイ・Ziggy Stardust 冨士夫は、部屋の中にいるとき、たいていギターを抱えている。それも、ずっとだ。いつでも弾けるような姿勢ができている。テレビを見ているときも、窓向こうの空を眺めているときも、誰かが遊びにきたりしても、その姿勢は変わらない。もし、そのまま飲み会になり宴会にでもなろうものなら、それこそ嬉しそうに弾き語りを始 >> Read more
2016年5月23日 / 最終更新日 : 2017年10月5日 toshiakikasuya REGULAR 042『東芝EMI』/瞬間移動できたら “ 瞬間移動できたらどんなにいいだろう ” なんて、誰でも一度は思ったことがあるだろう。 朝一から、くっだらない満員電車に乗るハメになったとき。行きつけの飲み屋で秘密のデートをしていると、ドアから公然の彼女が入って来たとき。グルグルの浮かれ調子で繁華街を歩いていたら、前から来る警察官と何故かバッチリ >> Read more
2016年5月10日 / 最終更新日 : 2017年10月5日 toshiakikasuya REGULAR 041『気をつけろ』/気をつけろ 041『気をつけろ』/気をつけろ 「東芝EMIと契約する前に出したい曲があるんだ」と冨士夫は言いだした。『気をつけろ/まいた種』である。 『なだしお事件』(※1)にインスピレーションを受けて作った曲『気をつけろ』は、まさに冨士夫が伝えたい『歌』だったのだ。 「この曲はインディーズ向きだろ」そう言うと >> Read more
2016年4月30日 / 最終更新日 : 2017年10月5日 toshiakikasuya REGULAR 040『延原 達治/THE PRIVATES』 040『延原 達治/THE PRIVATES』君が君に 『よもヤバ話』も、綴り始めて1年になる。その間、冨士夫が声をかけてくることはなかったが、何度か、ポン!っと、枕を叩かれたりした。それは、本を読んでたり、パソコンを見てたりして、決まって、リラックス気分で寝転んでいるときだ。別にこわくはないし、当 >> Read more