2021年3月30日 / 最終更新日 : 2021年4月12日 toshiakikasuya REGULAR 165「村八分」京都円山野外音楽堂 今更ながらだが、 『村八分』はミステリアスだ。 それは、やはり チャー坊の存在感によるものだと思う。 あの妖艶さは他に類をみないし、 作って作れるものではない。 京都という舞台もよかった。 日本のロックが創世記だったのも 時代にマッチしたのだと思う。 しかし、 いろいろな話を聞いてみると、 そう >> Read more
2021年3月24日 / 最終更新日 : 2021年3月24日 toshiakikasuya REGULAR 163『国立ブドウ園/吉祥寺』ラブ&ピース 公園の桜が咲いた。 野球場のぐるりを取り巻いていて、 学生の頃はみんなで花見して騒いだもんである。 そんな若い頃、 確か20歳か21歳くらいの頃、 国立に『ブドウ園』っていう共同住宅があって、 「RCの清志郎なんかも住んでるらしいぜ」 っていう噂話に花が咲き、 1部屋五千円だという部屋を 友達と借り >> Read more
2021年1月20日 / 最終更新日 : 2021年1月20日 toshiakikasuya REGULAR 160『石丸忍(いしまる しのぶ)画伯』藻の月展 子供の頃は誰でも芸術家だ。 歌うことや、描くことが 大好きなのである。 小学校に入学した時、 隣に座っていた N澤くんが描いた風景画が とても気に入った。 緑の山と空のコントラストが印象的で、 思わず真似て描いてみたら “学校賞”をとってしまった。 「僕の絵を真似したでしょう」 廊下に貼り出された >> Read more
2021年1月1日 / 最終更新日 : 2021年1月1日 toshiakikasuya REGULAR 158『明石海峡』謹賀新年 久しぶりの神戸だった。 以前訪れた時から勘定して 20年近くも経っているのだろうか。 コロナ禍の大変なご時世だが、 身内の引越しを手伝うため 神戸まで来たのだった。 最近はだんだんと 時間の観念が麻痺している。 昔やら現在が、 目の前を行き交う船のように 距離感や速度感なく 通り過ぎて行くのだ。 た >> Read more
2020年8月20日 / 最終更新日 : 2020年8月20日 toshiakikasuya REGULAR 156『特別な夏』 城跡の横にある小道を ママチャリで下っていく。 見上げると深緑の景色から 刺すような夏日がこぼれていた。 「今日も35度以上の猛暑になりそうです。熱中症にお気をつけください」 どのメディアも気候の急変に 注意喚起を促している。 ため息が出るほど長かった梅雨が じわじわと心を揺らしたかと想うと、 一夜 >> Read more
2020年7月16日 / 最終更新日 : 2020年7月16日 toshiakikasuya REGULAR 155『幸せな時間/“転々”』 7月に入ったが梅雨は明けず、 ゆっくりと自粛の時間が流れている。 こんな時は日がな一日 もの思いにふけったりするのだ。 やりたいことを考えては 密かに妄想をする。 聴き心地の良い音楽を探して 少し遠くのスピーカーから流し、 “何をしようか” なんて漠然と想うのである。 フリーの生活をしていると、 そ >> Read more
2020年6月21日 / 最終更新日 : 2020年6月21日 toshiakikasuya REGULAR 154『つげ義春からBEATLESまで』 『おうちでゆっくり』 にも慣れてくると、 何処にも行かないことが けっこう愉しくなってくる。 元来、怠け者なのだ。 随分と長きに渡り 働く人のフリをしてきたが、 「実は違うんです」と、 自らの表面をひるがえしたい。 こんな(ゆったりとした)ときは、 『つげ義春』の世界に浸りたいと思い、 通販で何冊か >> Read more
2020年5月31日 / 最終更新日 : 2020年5月31日 toshiakikasuya REGULAR 153『新しい日常/六人組』 突然、暇になった。 何もかもが宙に浮き、 まるで時間が止まったかのようである。 季節変わりの天気を眺めながら、 はるか昔に想いを馳せてみる。 あの頃も、突然に変わってしまったのだ。 会社員と音楽マネージメントとの 馴れない二足のわらじを履いて、 早回しのハムスターように くるくると廻っていた日常が、 >> Read more
2020年5月2日 / 最終更新日 : 2020年5月2日 toshiakikasuya REGULAR 152『ゲームチェンジャーGame changer』 『山口冨士夫とよもヤバ話』 を書き始めて5年目の春がきた。 エミリが冨士夫としのぶを引き連れて 我が家を訪れてから、 実に40年近い年月が経つのだ。 その頃とたった今とを比べると、 僕らはとっても良い時代に 若い時期を過ごしていた気がする。 当時は未来への選択肢が 幾つもあったからだ。 とりわけ怠け >> Read more
2020年4月12日 / 最終更新日 : 2020年4月12日 toshiakikasuya REGULAR 151『池におちる夢』 池におちる夢をみた。 公園で釣りをしていたら、 誤っておちたのだった。 夢の中の水は、 生命力や健康、 感情の象徴であるという。 水がたまった池の状態は、 自分自身の心理状態を 反映しているのだというのだ。 だから、少しビックリした。 真夜中にドキドキとしたのである。 子供のころは、 ひとりでいるこ >> Read more
2020年3月26日 / 最終更新日 : 2020年3月26日 toshiakikasuya REGULAR 150『遥かなるメコン川』 20年以上前になるだろうか、 メコン川に行ったことがある。 ご存知だとは思うが、 メコン川とは、 チベット高原に源流を発し、 中国の雲南省を通り、 ミャンマー・ラオス国境、 タイ・カンボジア・ベトナムを およそ4200キロに渡り流れ、 南シナ海に抜けていく 国際河川のことだ。 アジア人であれば、 人 >> Read more
2020年1月30日 / 最終更新日 : 2020年1月30日 toshiakikasuya REGULAR 148『立川通り』 立川駅を背にして、 山影に向かう真っ直ぐな 立川通りを行くと、 Kさんが住むマンションが見えてくる。 「マンションのトイ面に新たな事務所を立ち上げたから、看板のデザインをしてほしい」 と言われ、 年も明けた晴天の日中に ホイホイと出向いたのだった。 そのKさんとは30年来の仲である。 僕よりも10歳 >> Read more
2019年12月18日 / 最終更新日 : 2019年12月18日 toshiakikasuya REGULAR 147『山口冨士夫 伝説のクロコダイルライブ その1』 冬になってきた。 と思ったら、 すっかりと完全に冬である。 紅葉などを眺める間もなく、 冷たい北風がほほをなでてくる。 こんな時は暖かい部屋で 音楽でもを流しながら、 本を読みたい気分なのだが、 ついついタブレットで ネットの世界を眺めてしまう。 すると次から次へと飛んでくる メールやらの情報につら >> Read more
2019年10月6日 / 最終更新日 : 2019年10月6日 toshiakikasuya REGULAR 145『KEEP ON ROCK & DANCE 耕もね』伊藤耕2DAYS “なんで俺がわざわざ、奴らのツケを払いに行かなきゃなんねぇんだ” なんて独り言をいったかどうかは 覚えてないけれど、 少しばかり不条理な気分で 竹下通りを歩いていた。 「トシ!溜まっている飲み代を払ってくれないか」 WCのオーナー・石黒から、 悲痛なる連絡を受けて、 店に出向いているのである。 でも >> Read more
2019年8月20日 / 最終更新日 : 2019年8月20日 toshiakikasuya REGULAR 143『お盆の七回忌』 家を出る時は曇り空だったので、 傘を持って出たくなかった。 「途中で降られるよ、台風なんだからさ」 と家の人に言われたのだが、 なんだか“うるせぇや!”と思って、 バタン!っと、外に出たのだ。 別に怒っているわけではない。 面倒だったのである。 いや、興奮していたのかも知れない。 ステージに上がるわ >> Read more
2019年6月16日 / 最終更新日 : 2019年6月16日 toshiakikasuya REGULAR 138『人生の不思議な糸』もうひとつの村八分5/村瀬シゲト ´73年5月の『村八分ライブ』の後、 8月の終わりをもってバンドは解散した。 メンバーそれぞれに ギャランティーが渡され、 冨士夫以外の全員は 嬉々として渡米したのであるが、 まあ、そこら辺の海外話は またそのうちに。 ………………………………………… 「『村八分』が終わってどうしようか?っていう時 >> Read more
2019年5月24日 / 最終更新日 : 2019年5月24日 toshiakikasuya REGULAR 137『三田祭』もうひとつの村八分4/村瀬シゲト “ガシャン!” というガラス瓶の割れる音と共に 投げ込まれた火炎瓶が爆発した。 どこのセクトかも解らぬ過激派が、 散発的な主張を続けていたのである。 間抜けなのは、 そこらの日常的な火炎瓶など “へ”とも思わない学生たちが、 燃え盛る炎に向かって いっせいに集まって来て 暖まっていることだった。 そ >> Read more
2019年5月9日 / 最終更新日 : 2019年5月9日 toshiakikasuya REGULAR 136『チャー坊とテッちゃん』もうひとつの村八分3/村瀬シゲト 『村八分』は、 “メンバーにスキルがあるとか、 何かのエキスパートだとか、 そういう何もかもを 要求しないバンドだった” という。 「その代わり、“オモロい奴だ” とかいうのが必要になってくるんや(笑)。それと、チャー坊が唯一シゲトくんだけには弱いバンドだったな」 そう言って、 よっちゃん(加藤義明 >> Read more
2019年4月21日 / 最終更新日 : 2019年4月21日 toshiakikasuya REGULAR 135『村八分にはいる』もうひとつの村八分2/村瀬シゲト 1970年の日本は高景気に沸いていた。 良い社会を創ろうと、 前向きにスクラムを組んだ 革命運動時代はあえなく頓挫し、 高度経済成長によって “みんなが中産階級なんだよ” というマヤカしに、 国民全体が流されて行く。 不条理な日米安保への抵抗も ついにかなわなかった。 学生運動の終焉からの 内ゲバを >> Read more
2019年4月10日 / 最終更新日 : 2019年4月10日 toshiakikasuya REGULAR 134『チャー坊と出会った日 』もうひとつの村八分1/村瀬シゲト 「サンフランシスコに 日本町ってのがあるんだけど、 ある日、そこのスーパーに行ったらさ、 シャーロックホームズが 着ているようなマントを着込んで、 尺八を持っている ヘンな奴がいるんだよ。 しかも裸足なんだ。 それだけで、すごいだろ!?(笑)。 そいつがコッチ向いて、 “ニター”って笑うわけだ。 そ >> Read more