イントロ
冨士夫と会うのは久し振りだ。
一昨年の夏に突然のお別れをしてからだから……一年半振りか。
アッ!そう言えば少し前に会ったな、夢の中で。
そうそう、ある道の角を曲がったら
いきなり『バッ!』っと、冨士夫の顔が目の前に現れてビックリ!
そのあと、スーッっとフェイドアウトするように消えていったね。
あれは一体何だったんだろう?
「チョンボするんじゃねえぞ、トシ!」
とでも言いに来たのだろうか?
夢の中まで?
まったく、しつこいな。
まっ、いっか。
ところで、ブログを始めるんだよ。
この世とあの世でね。
酒でも呑みながら気楽にさ。
と言っても、発表するのはこの世だから、悪しからず。
気に食わなかったら、せいぜい記憶の中に出て来ていいよ。
簡単なプロフィール
粕谷利昭(男)1955年生まれ。
桑沢デザイン研究所卒業。
広告会社に勤務している頃、成り行きで山口冨士夫が自宅に住み着く。
いきなり仲良くなり、冨士夫ソロ『RIDE ON』からマネージャーとなる。
しかし、まだ広告会社に勤めながらの修行状態。
『TUMBLINGS』活動期にフリーとなり、
ここから自分では正式なマネージャーだと思っている。
と、同時に『TEARDROPS』ができるまで、『FOOLS』のマネージャーもする。
『TEARDROPS』が出来たので事務所を作り、東芝EMIと三年契約。
契約満了と同時に『TEARDROPS』を終了し、冨士夫とも袂を分かつ。
が、すぐに『アトモスフィア』で冨士夫ソロのプロデュースに関わる。
その後、冨士夫とは離れ、大口広司の活動をサポート。
出版社を作ったりしたが、遠い彼方に消えて行った。
十数年後、クロコダイルのオーナー『通称/がんさん』の葬式で冨士夫と再会。
また、共に歩むことにする。
「若いときは、チカラはあるが知恵が無い。
老いたときには、得た知恵を使うチカラが無くなっているもんだよ」
と言う冨士夫と、本当の別れが来るまで精進する。
……現在に至る